8.3. CLI を使用した Ignition をサポートするブループリントの作成
Simplified Installer イメージを構築する際に、customizations.ignition
セクションをブループリントに追加してカスタマイズできます。これにより、ベアメタルプラットフォームに使用できる Simplified Installer イメージまたは RAW イメージを作成できます。ブループリントの customizations.ignition
のカスタマイズを使用すると、設定ファイルを edge-simplified-installer
ISO および edge-raw-image
イメージで使用できるようになります。
edge-simplified-installer
ISO イメージの場合、ISO イメージに含める Ignition 設定ファイルを埋め込むようにブループリントをカスタマイズできます。以下に例を示します。[customizations.ignition.embedded] config = "eyJ --- BASE64 STRING TRIMMED --- 19fQo="
Base64
でエンコードされた Ignition 設定ファイルを指定する必要があります。edge-simplified-installer
ISO イメージとEdge-raw-image
の両方について、最初の起動時に Ignition 設定を取得するためにフェッチされる URL を定義することで、ブループリントをカスタマイズできます。以下に例を示します。[customizations.ignition.firstboot] url = "http://your_server/ignition_configuration.ig"
最初の起動時に取得される Ignition 設定を参照する URL を入力する必要があります。
Ignition 設定をサポートする Simplified RHEL for Edge イメージのブループリントをカスタマイズするには、次の手順に従います。
前提条件
-
Ignition 設定ファイルが作成されている (
[customizations.ignition.embedded]
のカスタマイズを使用する場合)。 -
最初の起動時に取得される Ignition 設定を参照する URL を持つコンテナーが作成されている (
[customizations.ignition.firstboot]
のカスタマイズを使用する場合)。 -
ブループリントのカスタマイズの
[customizations.ignition.embedded]
セクションにより、coreos-installer-dracut
が、OSBuild のファイルの存在に基づいて-ignition-url
|-ignition-file
を定義できる。
手順
TOML (Tom's Obvious, Minimal Language) 形式で、以下のコンテンツのプレーンテキストファイルを作成します。
name = "simplified-installer-blueprint" description = "Blueprint with Ignition for the simplified installer image" version = "0.0.1" packages = [] modules = [] groups = [] distro = "" [customizations.ignition.embedded] config = "eyJ --- BASE64 STRING TRIMMED --- 19fQo="
ここでは、以下のようになります。
-
name
はブループリントの名前で、description
は説明です。 -
VERSION
は、セマンティックバージョニングスキームに基づくバージョン番号です。 -
modules
とpackages
には、イメージにインストールするパッケージの名前と、それに対応するバージョンの glob を記述します。たとえば、パッケージname = "tmux"
と、対応するバージョンの globversion = "3.3a"
を記述します。現在、パッケージとモジュールには違いがないことに注意してください。 groups
は、イメージにインストールするパッケージグループです。たとえば、groups = "anaconda-tools"
グループパッケージなどです。モジュールとグループがわからない場合は、空のままにします。警告Ignition を使用してユーザーを作成する場合、同時に FDO カスタマイズを使用してユーザーを作成することはできません。Ignition を使用してユーザーを作成し、FDO を使用して設定ファイルをコピーできます。しかし、ユーザーを作成する場合は、Ignition または FDO を使用して作成しますが、両方を同時に作成することはできません。
-
ブループリントを Image Builder サーバーにプッシュ (インポート) します。
# composer-cli blueprints push blueprint-name.toml
既存のブループリントを一覧表示して、作成したブループリントが正常にプッシュされて存在するかどうかを確認します。
# composer-cli blueprints show blueprint-name
ブループリントに記載されているコンポーネントおよびバージョンと、その依存関係が有効かどうかを確認します。
# composer-cli blueprints depsolve blueprint-name
次のステップ
- 作成したブループリントを使用して、Simplified Installer イメージを構築できます。Image Builder CLI を使用した RHEL for Edge Simplified Installer イメージの RHEL の作成 を参照してください。