第1章 はじめに
本書では、Red Hat OpenStack Platform 環境を最新のロングライフバージョンにアップグレードするために役立つワークフローについて説明します。
1.1. 作業を開始する前に
以下の点に注意してください。
- バージョン 7 または 8 の Red Hat OpenStack Platform 環境を最初にデプロイした場合には、XFS ファイルシステムの古いバージョンが原因でアップグレードパスとコンテナー化されたサービスのデプロイに問題が生じる場合があることに注意してください。問題およびその解決方法についての詳細は、アーティクル XFS ftype=0 prevents upgrading to a version of OpenStack Director with containers 参照してください。
- デプロイメントに Red Hat Ceph Storage (RHCS) ノードが含まれる場合、各 Ceph オブジェクトストレージデーモン (OSD) の配置グループ (PG) の数は、デフォルトでは 250 を超えることができません。OSD ごとの PG 数が上限を超える Ceph ノードをアップグレードすると、警告状態になりアップグレードプロセスが失敗する可能性があります。アップグレードプロセスを開始する前に、OSD ごとの PG 数を増やすことができます。この問題の診断およびトラブルシューティングに関する詳細は、アーティクル OpenStack FFU from 10 to 13 times out when Ceph allocated in one or more OSDs more than 250 PGs を参照してください。
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prevent_arp_spoofing
が False に設定されているすべてのポートを見つけます。これらのポートについて、ポートセキュリティーが無効になっていることを確認します。アップグレードの一環として、prevent_arp_spoofing
オプションは削除され、その機能はポートセキュリティーによって制御されます。 - アップグレードを実施する前に、ハードウェアに対するファームウェアの更新をすべて適用します。
- デプロイされたオーバークラウド (アプリケーションのパスワードを含む) を手動で変更した場合、アップグレードの失敗を避けるために、これらの変更内容を使用して director デプロイメントテンプレートを更新する必要があります。ご不明な点がございましたら、 Red Hat テクニカルサポート までお問い合わせください。