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第4章 フェンスデバイス

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本章では、 Red Hat Enterprise Linux High-Availability Add-On で現在対応しているフェンスデバイスについて説明します。
フェンスデバイス、 フェンスデバイスと関連のあるフェンスデバイスのエージェント、 およびフェンスデバイスのパラメータについて解説している表へのリンクを 表4.1「フェンスデバイス要約」 に示します。
表4.1 フェンスデバイス要約
フェンスデバイスフェンスエージェントパラメータ詳細へのリンク
APC 電源スイッチ (telnet/SSH)fence_apc表4.2「APC 電源スイッチ (telnet/SSH)」
SNMP 経由の APC 電源スイッチfence_apc_snmp表4.3「SNMP 経由の APC 電源スイッチ」
Brocade ファブリックスイッチfence_brocade表4.4「Brocade ファブリックスイッチ」
Cisco MDSfence_cisco_mds表4.5「Cisco MDS」
Cisco UCSfence_cisco_ucs表4.6「Cisco UCS」
Dell DRAC 5fence_drac5表4.7「Dell DRAC 5」
Dell iDRACfence_idrac表4.22「IPMI (Intelligent Platform Management Interface) LAN、Dell iDrac、IBM Integrated Management Module、HPiLO3、HPiLO4」
Eaton Network Power Switch (SNMP Interface)fence_eaton_snmp表4.8「Eaton ネットワーク電源コントローラー (SNMP インターフェース) (Red Hat Enterprise Linux 6.4 以降)」
Egenera BladeFramefence_egenera表4.9「Egenera BladeFrame」
ePowerSwitchfence_eps表4.10「ePowerSwitch」
Fence kdumpfence_kdump表4.11「Fence kdump」
Fence virtfence_virt表4.12「Fence virt」
Fujitsu Siemens Remoteview Service Board (RSB)fence_rsb表4.13「Fujitsu Siemens Remoteview Service Board (RSB)」
HP BladeSystemfence_hpblade表4.14「HP BladeSystem (Red Hat Enterprise Linux 6.4 以降)」
HP iLO Device (Integrated Lights Out),fence_ilo表4.15「HP iLO (Integrated Lights Out) および HP iLO2」
HP iLO2fence_ilo2表4.15「HP iLO (Integrated Lights Out) および HP iLO2」
HPiLO3fence_ilo3表4.22「IPMI (Intelligent Platform Management Interface) LAN、Dell iDrac、IBM Integrated Management Module、HPiLO3、HPiLO4」
HPiLO4fence_ilo4表4.22「IPMI (Intelligent Platform Management Interface) LAN、Dell iDrac、IBM Integrated Management Module、HPiLO3、HPiLO4」
HP iLO (Integrated Lights Out) MPfence_ilo_mp表4.16「HP iLO (Integrated Lights Out) MP」
IBM BladeCenterfence_bladecenter表4.17「IBM BladeCenter」
IBM BladeCenter SNMPfence_ibmblade表4.18「IBM BladeCenter SNMP」
IBM Integrated Management Module (統合管理モジュール)fence_imm表4.22「IPMI (Intelligent Platform Management Interface) LAN、Dell iDrac、IBM Integrated Management Module、HPiLO3、HPiLO4」
IBM iPDUfence_ipdu表4.19「IBM iPDU (Red Hat Enterprise Linux 6.4 以降)」
IF MIBfence_ifmib表4.20「IF MIB」
Intel Modularfence_intelmodular表4.21「Intel Modular」
IPMI (Intelligent Platform Management Interface) Lanfence_ipmilan表4.22「IPMI (Intelligent Platform Management Interface) LAN、Dell iDrac、IBM Integrated Management Module、HPiLO3、HPiLO4」
RHEV-M REST APIfence_rhevm表4.23「RHEV-M REST API (RHEL 6.2 以降及び RHEV 3.0 以降)」
SCSI フェンシングfence_scsi表4.24「SCSI 予約フェンシング」
VMware フェンシング (SOAP インターフェース)fence_vmware_soap表4.25「VMware フェンシング (SOAP インターフェース) (Red Hat Enterprise Linux 6.2 以降)」
WTI 電源スイッチfence_wti表4.26「WTI 電源スイッチ」

4.1. Telnet および SSH 経由の APC 電源スイッチ

telnet または SSH 経由の APC 用フェンスエージェント fence_apc で使用するフェンスデバイスのパラメータを 表4.2「APC 電源スイッチ (telnet/SSH)」 に示します。
表4.2 APC 電源スイッチ (telnet/SSH)
luci フィールドcluster.conf 属性詳細
NamenameAPC デバイス名、フェンスデーモンが telnet または ssh 経由でログインするクラスターに接続
IP Address or Hostnameipaddrデバイスに割り当てている IP アドレスまたはホスト名
IP Port (optional)ipportデバイスへの接続に使用する TCP ポート、デフォルトのポートは 23 ですが Use SSH を選択した場合は 22 になります
Loginloginデバイスへのアクセスに使用するログイン名
Passwordpasswdデバイスへの接続を認証する際に使用するパスワード
Password Script (optional)passwd_scriptフェンスデバイスへのアクセス用パスワードを与えるスクリプト (これを使用するとスクリプトの方が Password パラメータより優先される)
Power Wait (seconds)power_wait電源オフまたは電源オンのコマンド発行後の待機秒数
Power Timeout (seconds)power_timeout電源オンまたは電源オフのコマンドを発行後、状態変更のテストまで待機させる秒数、デフォルト値は 20 です
Shell Timeout (seconds)shell_timeoutコマンド発行後にコマンドプロンプトを待機させる秒数、デフォルト値は 3 です
Login Timeout (seconds)login_timeoutログイン後にコマンドプロンプトを待機させる秒数、デフォルト値は 5 です
Times to Retry Power On Operationretry_on電源オンの動作を再試行する回数、デフォルト値は 1 です
Portportポート
Switch (optional)switchノードに接続している APCスイッチのスイッチ番号、デイジーチェーン配線でスイッチが複数ある場合
Delay (optional)delayフェンシング開始までに待機させる秒数、デフォルト値は 0 です
Use SSHsecureデバイスへのアクセスに SSH を使用するかどうかを指定します、SSH を使用する場合はパスワード、パスワードスクリプト、識別ファイルのいずれかを指定する必要があります
SSH オプションssh_options使用する SSH オプション、デフォルト値は -1 -c blowfish です
Path to SSH Identity Fileidentity_fileSSH の識別ファイル
APC 電源スイッチのフェンスデバイスを追加する際に使用する設定画面を 図4.1「APC 電源スイッチ」 に示します。
APC 電源スイッチ

図4.1 APC 電源スイッチ

APC デバイス用のフェンスデバイスインスタンスを作成するコマンドです。
ccs -f cluster.conf --addfencedev apc agent=fence_apc ipaddr=192.168.0.1 login=root passwd=password123
cluster.conf ファイル内の fence_apc デバイス用のエントリーを以下に示します。

 <fencedevices>
   <fencedevice agent="fence_apc" name="apc" ipaddr="apc-telnet.example.com" login="root" passwd="password123"/>
 </fencedevices>
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