8.4. クラスター化された Samba 設定の確認
クラスター化された Samba 設定が成功した場合は、Samba 共有をマウントできます。共有をマウントした後、Samba 共有をエクスポートしているクラスターノードが使用できなくなった場合、Samba の復旧をテストできます。
手順
クラスターノードの
/etc/ctdb/public_addresses
ファイルで設定された 1 つ以上のパブリック IP アドレスにアクセスできるシステムで、これらのパブリック IP アドレスのいずれかを使用して Samba 共有をマウントします。[root@testmount ~]# mkdir /mnt/sambashare [root@testmount ~]# mount -t cifs -o user=example_user //192.0.2.201/share1 /mnt/sambashare Password for example_user@//192.0.2.201/public: XXXXXXX
ファイルシステムがマウントされていることを確認します。
[root@testmount ~]# mount | grep /mnt/sambashare //192.0.2.201/public on /mnt/sambashare type cifs (rw,relatime,vers=1.0,cache=strict,username=example_user,domain=LINUXSERVER,uid=0,noforceuid,gid=0,noforcegid,addr=192.0.2.201,unix,posixpaths,serverino,mapposix,acl,rsize=1048576,wsize=65536,echo_interval=60,actimeo=1,user=example_user)
マウントされたファイルシステムにファイルを作成できることを確認します。
[root@testmount ~]# touch /mnt/sambashare/testfile1 [root@testmount ~]# ls /mnt/sambashare testfile1
Samba 共有をエクスポートしているクラスターノードを特定します。
各クラスターノードで、
public_addresses
ファイルで指定されたインターフェイスに割り当てられた IP アドレスを表示します。次のコマンドは、各ノードのenp1s0
インターフェイスに割り当てられた IPv4 アドレスを表示します。[root@z1 ~]# ip -4 addr show enp1s0 | grep inet inet 192.0.2.11/24 brd 192.0.2.255 scope global dynamic noprefixroute enp1s0 inet 192.0.2.201/24 brd 192.0.2.255 scope global secondary enp1s0 [root@z2 ~]# ip -4 addr show enp1s0 | grep inet inet 192.0.2.12/24 brd 192.0.2.255 scope global dynamic noprefixroute enp1s0 inet 192.0.2.202/24 brd 192.0.2.255 scope global secondary enp1s0
ip
コマンドの出力で、共有をマウントしたときにmount
コマンドで指定した IP アドレスを持つノードを見つけます。この例では、mount コマンドで指定された IP アドレスは 192.0.2.201 です。
ip
コマンドの出力は、IP アドレス 192.0.2.201 がz1.example.com
に割り当てられていることを示しています。
Samba 共有をエクスポートするノードを
standby
モードにします。これにより、ノードはクラスターリソースをホストできなくなります。[root@z1 ~]# pcs node standby z1.example.com
ファイルシステムをマウントしたシステムから、ファイルシステム上にファイルを作成できることを確認します。
[root@testmount ~]# touch /mnt/sambashare/testfile2 [root@testmount ~]# ls /mnt/sambashare testfile1 testfile2
作成したファイルを削除して、ファイルシステムが正常にマウントされたことを確認します。ファイルシステムをマウントする必要がなくなった場合は、この時点でアンマウントします。
[root@testmount ~]# rm /mnt/sambashare/testfile1 /mnt/sambashare/testfile2 rm: remove regular empty file '/mnt/sambashare/testfile1'? y rm: remove regular empty file '/mnt/sambashare/testfile1'? y [root@testmount ~]# umount /mnt/sambashare
クラスターノードの 1 つから、以前にスタンバイモードにしたノードにクラスターサービスを復元します。ただし、必ずしもそのサービスが最初のノードに戻るわけではありません。
[root@z1 ~]# pcs node unstandby z1.example.com