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第4章 新機能

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このパートでは、Red Hat Enterprise Linux 9.1 で導入された新機能と主な拡張機能について説明します。

4.1. インストーラーおよびイメージの作成

インストーラーで自動 FCP SCSI LUN スキャンがサポートされました

インストーラーは、IBM Z システムに FCP SCSI LUN をアタッチする際に、自動 LUN スキャンを使用できるようになりました。自動 LUN スキャンは、zfcp.allow_lun_scan カーネルモジュールパラメーターで無効にされていない場合、NPIV モードで動作する FCP デバイスで使用できます。これは、デフォルトで有効になっています。これは、指定されたデバイスバス ID を持つ FCP デバイスに接続されたストレージエリアネットワークで見つかったすべての SCSI デバイスへのアクセスを提供します。WWPN と FCP LUN を指定する必要はなくなり、FCP デバイスバス ID のみ指定する必要があります。

(BZ#1937031)

Image Builder オンプレミスが /boot パーティションのカスタマイズをサポートするようになりました

Image Builder オンプレミスバージョンは、カスタムの /boot マウントポイントパーティションサイズを使用したイメージのビルドをサポートするようになりました。ブループリントのカスタマイズで /boot マウントポイントパーティションのサイズを指定し、デフォルトのブートパーティションサイズが小さすぎる場合に /boot パーティションのサイズを増やすことができます。以下に例を示します。

[[customizations.filesystem]]
mountpoint = "/boot"
size = "20 GiB"

(JIRA:RHELPLAN-130379)

パスワードベースの SSH root ログインを有効にする --allow-ssh キックスタートオプションが追加されました

グラフィカルインストール中に、オプションとしてパスワードベースの SSH ルートログインを有効にできます。この機能は、キックスタートインストールでは利用できませんでした。今回の更新で、オプション --allow-sshrootpw キックスタートコマンドに追加されました。このオプションを使用すると、root ユーザーはパスワード付きの SSH を使用してシステムにログインできます。

(BZ#2083269)

ブートローダーメニューがデフォルトで非表示

GRUB ブートローダーは、デフォルトでブートメニューを非表示にするように設定されるようになりました。これにより、起動がよりスムーズになります。ブートメニューは、次のすべての場合で非表示になります。

  • デスクトップ環境またはログイン画面からシステムを再起動した場合。
  • インストール後の最初のシステム起動時。
  • greenboot パッケージがインストールされ、有効になっている場合。

前回のシステムブートが失敗した場合、GRUB は次回のブート時に必ずブートメニューを表示します。

ブートメニューに手動でアクセスするには、次のいずれかのオプションを使用します。

  • ブート中に Esc を繰り返し押す。
  • ブート中に F8 を繰り返し押す。
  • 起動時にShiftキーを押したままにする。

この機能を無効にし、ブートローダーメニューをデフォルトで表示するように設定するには、次のコマンドを使用します。

# grub2-editenv - unset menu_auto_hide

(BZ#2059414)

最小限の RHEL インストールでは、s390utils-core パッケージのみがインストールされるようになりました

RHEL 8.4 以降では、s390utils-base パッケージは、s390utils-core パッケージと補助 s390utils-base パッケージに分割されています。そのため、RHEL インストールを minimal-environment に設定すると、必要な s390utils-core パッケージのみがインストールされ、補助 s390utils-base パッケージはインストールされません。最小限の RHEL インストールで s390utils-base パッケージを使用する場合は、RHEL インストールの完了後にパッケージを手動でインストールするか、キックスタートファイルを使用して s390utils-base を明示的にインストールする必要があります。

(BZ#1932480)

Image Builder オンプレミスで GCP へのイメージのアップロードがサポートされました

この機能強化により、Image Builder CLI を使用して gce イメージを作成し、イメージのアップロードに使用するユーザーまたはサービスアカウントのクレデンシャルを指定できます。その結果、Image Builder はイメージを作成し、指定した GCP 環境に gce イメージを直接アップロードします。

(BZ#2049492)

Image Builder オンプレミス CLI で、レジストリーへのコンテナーイメージの直接プッシュがサポートされました

今回の機能強化により、Image Builder CLI を使用して、ビルド後に RHEL for Edge Container イメージをコンテナーレジストリーに直接プッシュできます。Container Image をビルドするには、以下を実行します。

  1. アップロードプロバイダーを設定し、必要に応じてクレデンシャルを追加します。
  2. コンテナーイメージをビルドし、コンテナーレジストリーとリポジトリーを composer-cli に引数として渡します。

    イメージの準備ができたら、設定したコンテナーレジストリーで使用できます。

(JIRA:RHELPLAN-130376)

Image Builder オンプレミスのユーザーは、イメージ作成プロセス中にブループリントをカスタマイズできるようになりました

今回の更新では、Edit Blueprint ページが削除され、Image Builder サービスと cockpit-composer の Image Builder アプリのユーザーエクスペリエンスが統合されました。ユーザーは、ブループリントを作成し、イメージ作成プロセス中にパッケージの追加やユーザーの追加などのカスタマイズを行うことが可能になりました。ブループリントのバージョン管理も削除されたため、ブループリントのバージョンは 1 つだけ (現在のバージョン) になります。ユーザーは、作成済みのイメージから古いブループリントバージョンにアクセスできます。

(JIRA:RHELPLAN-122735)

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