8.7. カーネル
crash
がバージョン 8.0.4 にリベース
crash
ユーティリティーがバージョン 8.0.4 にアップグレードされ、複数のバグが修正されました。主な修正は次のとおりです。
- カーネルパニック中にパニックが発生していない CPU が停止に失敗した場合の、セグメンテーション違反を修正しました。
-
panic_on_oops
カーネルパラメーターが無効な場合、重大なエラーが生じてもカーネルパニックが発生していませんでした。 -
crash
ユーティリティーは、CONFIG_SLAB_FREELIST_HARDENED=y
設定オプションでコンパイルされたカーネルの、ハッシュ化されたフリーリストポインターを適切に解決しませんでした。 カーネルモジュールのメモリーレイアウト用語を変更しました。この変更により、
crash
ユーティリティーのメモリー関連の要素をより適切に示すために、module_layout
がmodule_memory
に置き換わりました。この変更を行わないと、crash
はセッションを開始できず、次のようなエラーメッセージが表示されます。crash: invalid structure member offset: module_core_size FILE: kernel.c LINE: 3787 FUNCTION: module_init()
tuna
は、必要に応じて GUI を起動します
以前は、サブコマンドなしで tuna
ユーティリティーを実行すると、GUI が起動していました。ディスプレイがある場合、この動作は望ましいものでした。逆の場合、ディスプレイのないマシンの tuna
は適切に終了しませんでした。この更新により、tuna
はディスプレイがあるかどうかを検出し、それに応じて GUI を起動するどうかを決定するようになりました。
Jira:RHEL-8859[1]
Intel TPM チップが正しく検出されるようになる
以前は、AMD Trusted Platform Module (TPM) チップのバグ修正の副次的影響が Intel TPM チップにも影響を及ぼしていました。その結果、RHEL は特定の Intel TPM チップを検出できませんでした。
この更新では、AMD TPM のバグ修正が改訂されました。その結果、RHEL は Intel TPM チップを正しく検出するようになりました。
Jira:RHEL-18985[1]
VMD が有効になっている場合、RHEL は以前は NVMe ディスクを認識できなかった
ドライバーをリセットまたは再アタッチすると、Volume Management Device (VMD) ドメインは以前はソフトリセットされませんでした。その結果、ハードウェアはデバイスを適切に検出して列挙できませんでした。この更新により、特にサーバーをリセットするときや仮想マシンを操作するときに、VMD が有効になっているオペレーティングシステムが NVMe ディスクを正しく認識するようになりました。
Bugzilla:2128610[1]