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8.5. シェルおよびコマンドラインツール

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top -u コマンドは、プロセスをメモリー順に並べ替えるときに、少なくとも 1 つのプロセスを表示するようになりました

以前は、-u <user> パラメーターを指定して top コマンドを実行する際に、user がコマンドを実行しているユーザーと異なっていた場合、プロセスをメモリー順に並べ替えるために M キーを押すとすべてのプロセスが消えていました。この更新により、top コマンドは、プロセスをメモリー順に並べ替えるときに、少なくとも 1 つのプロセスを表示するようになりました。

注記

カーソルの位置を保持するため、すべてのプロセスが表示されるわけではありません。結果を上にスクロールすると、残りのプロセスが表示されます。

Jira:RHEL-16278

BIOS と UEFI の両方のブートローダーがインストールされている場合に ReaR が BIOS ブートローダーの存在を確認するようになりました

以前は、ハイブリッドブートローダーセットアップ (UEFIBIOS) で、UEFI を使用して起動すると、Relax-and-Recover (ReaR) によって UEFI ブートローダーのみが復元され、BIOS ブートローダーは復元されませんでした。これにより、システムに GUID Partition Table (GPT) と BIOS ブートパーティションは存在するものの、BIOS ブートローダーは存在しない状態が発生していました。この状況では、ReaR はレスキューイメージの作成に失敗し、rear mkbackup または rear mkrescue コマンドを使用してバックアップまたはレスキューイメージを作成しようとすると、次のエラーメッセージが表示されて失敗していました。

ERROR: Cannot autodetect what is used as boot loader, see default.conf about 'BOOTLOADER'.

この更新により、ReaR が UEFIBIOS の両ブートローダーの存在を確認してそれらを復元するようになり、GPTBIOS ブートパーティションを持つシステムで BIOS ブートローダーが検出されない場合でも失敗しなくなりました。その結果、UEFIBIOS のハイブリッドブートローダーセットアップを備えたシステムで、複数回のバックアップおよび復元が可能になりました。

Jira:RHEL-16864[1]

ReaR はリカバリー中に logbsizesunitswidth マウントオプションを使用しなくなりました

以前は、MKFS_XFS_OPTIONS 設定を使用して、元のパラメーターとは異なるパラメーターで XFS ファイルシステムを復元する場合、Relax-and-Recover (ReaR) は、元のファイルシステムには適用できるものの復元されたファイルシステムには適用できないマウントオプションを使用して、このファイルシステムをマウントしていました。その結果、ReaR が mount コマンドを実行したときに、ディスクレイアウトの再作成が失敗し、次のエラーメッセージが表示されていました。

wrong fs type, bad option, bad superblock on and missing codepage or helper program, or other error.

カーネルログには、次のいずれかのメッセージが表示されていました。

 logbuf size must be greater than or equal to log stripe size
alignment check failed: sunit/swidth vs. agsize

この更新により、ReaR は再作成された XFS ファイルシステムをマウントするときに、logbsizesunit、および swidth マウントオプションを使用しなくなります。その結果、MKFS_XFS_OPTIONS 設定を使用すると、ディスクレイアウトの再作成が成功します。

Jira:RHEL-10478[1]

シンプールのメタデータサイズが小さいシステムで ReaR リカバリーが失敗しなくなりました

以前は、ReaR は、シンプールを含む LVM ボリュームグループのレイアウトを保存するときに、プールメタデータボリュームのサイズを保存していませんでした。システムがデフォルト以外のプールメタデータサイズを使用していた場合でも、ReaR はリカバリー時にデフォルトサイズでプールを再作成していました。

その結果、元のプールメタデータサイズがデフォルトサイズよりも小さく、ボリュームグループに空き領域がない場合、システムのリカバリー時にレイアウトの再作成が失敗し、次の例のようなメッセージがログに記録されていました。

Insufficient free space: 230210 extents needed, but only 230026 available

または、以下を実行します。

Volume group "vg" has insufficient free space (16219 extents): 16226 required.

この更新により、リカバリー後のシステムが、元のシステムと同サイズのメタデータボリュームを含むようになります。その結果、シンプールのメタデータサイズが小さく、ボリュームグループに追加の空き領域がないシステムのリカバリーが、正常に完了します。

Jira:RHEL-6984

ReaR は、レスキューシステムとリカバリーされたシステムで NetBackup の bprestore コマンドからのログを保存するようになりました

以前は、NetBackup 統合 (BACKUP=NBU) を使用する場合、ReaR はリカバリー時に、bprestore コマンドからのログを終了時に削除されるディレクトリーに追加していました。さらに、ReaR は、コマンドによって生成された追加のログを、リカバリーされたシステムの /usr/openv/netbackup/logs/bprestore/ ディレクトリーに保存していませんでした。

その結果、リカバリー時に bprestore コマンドが失敗した場合は、-d または -D オプションを指定して rear recover コマンドを実行しない限り、ログは削除されていました。さらに、リカバリーが正常に完了した場合でも、/usr/openv/netbackup/logs/bprestore/ ディレクトリー配下のログは再起動後に失われ、調査できませんでした。

この更新により、ReaR は bprestore コマンドのログを、レスキューシステムの /var/lib/rear/restore ディレクトリーに保存するようになりました。ログは、rear recover コマンドが終了した後も、レスキューシステムが再起動するまで保持されます。システムがリカバリーされた場合、さらなる調査が必要な場合に備えて、/usr/openv/netbackup/logs/bprestore/ のすべてのログが /var/lib/rear/restore のログとともに /var/log/rear/recover/restore ディレクトリーにコピーされます。

Jira:RHEL-17393

設定ファイルで TMPDIR 変数が設定されている場合、ReaR はリカバリー中に失敗しなくなりました

以前は、ReaR のデフォルト設定ファイル /usr/share/rear/conf/default.conf には次の手順が記載されていました。

# To have a specific working area directory prefix for Relax-and-Recover
# specify in /etc/rear/local.conf something like
#
#   export TMPDIR="/prefix/for/rear/working/directory"
#
# where /prefix/for/rear/working/directory must already exist.
# This is useful for example when there is not sufficient free space
# in /tmp or $TMPDIR for the ISO image or even the backup archive.

上記の手順は正しく機能しませんでした。これは、TMPDIR 変数がレスキュー環境で同じ値を持っていたためです。TMPDIR 変数で指定されたディレクトリーがレスキューイメージに存在しない場合、この値は不適切でした。

その結果、レスキューイメージを起動したときに、/etc/rear/local.conf ファイルで TMPDIR を設定してエクスポートすると、次のエラーが発生しました。

mktemp: failed to create file via template '/prefix/for/rear/working/directory/tmp.XXXXXXXXXX': No such file or directory
cp: missing destination file operand after '/etc/rear/mappings/mac'
Try 'cp --help' for more information.
No network interface mapping is specified in /etc/rear/mappings/mac

または、rear recover の実行中に次のエラーが発生し、その後キャンセルしていました。

ERROR: Could not create build area

この更新により、ReaR がレスキュー環境の TMPDIR 変数をクリアするようになりました。ReaR は、/etc/rear/local.conf で変数が設定されているかどうかも検出し、変数が設定されている場合は警告を出力します。/usr/share/rear/conf/default.conf 内のコメントは変更され、TMPDIR/etc/rear/local.conf で設定するのではなく、rear を実行する前に環境内で設定してエクスポートするように指示するようになりました。

/etc/rear/local.conf でコマンド export TMPDIR=…​ を使用すると、ReaR は次の警告を出力します。

Warning: Setting TMPDIR in a configuration file is deprecated. To specify a working area directory prefix, export TMPDIR before executing 'rear'

その結果、説明した設定でリカバリーが成功します。

/etc/rear/local.conf などの設定ファイルで TMPDIR を設定することが非推奨となりました。この機能は今後のリリースで削除される予定です。代わりに、/etc/rear/local.conf から当該設定を削除し、ReaR を呼び出す前に環境内で TMPDIR を設定およびエクスポートすることを推奨します。

Jira:RHEL-24847

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