第2章 Compute (nova) サービスの設定
環境ファイルを使用して Compute (nova) サービスをカスタマイズします。Puppet は、この設定を生成して /var/lib/config-data/puppet-generated/<nova_container>/etc/nova/nova.conf
ファイルに保存します。Compute サービスの設定をカスタマイズするには、以下の設定方法を使用します。
Heat パラメーター: 詳細は、『オーバークラウドのパラメーター』の「 Compute(nova) パラメーター」セクションを参照し てください。以下に例を示します。
parameter_defaults: NovaSchedulerDefaultFilters: AggregateInstanceExtraSpecsFilter,RetryFilter,ComputeFilter,ComputeCapabilitiesFilter,ImagePropertiesFilter NovaNfsEnabled: true NovaNfsShare: '192.0.2.254:/export/nova' NovaNfsOptions: 'context=system_u:object_r:nfs_t:s0' NovaNfsVersion: '4.2'
Puppet パラメーター:
/etc/puppet/modules/nova/manifests/*
で定義されます。parameter_defaults: ComputeExtraConfig: nova::compute::force_raw_images: True
注記この方法は、等価な heat パラメーターが存在しない場合にのみ使用してください。
手動での hieradata の上書き: heat パラメーターまたは Puppet パラメーターが存在しない場合の、パラメーターカスタマイズ用。たとえば、以下の設定により Compute ロールの
[DEFAULT]
セクションにdisk_allocation_ratio
が定義されます。parameter_defaults: ComputeExtraConfig: nova::config::nova_config: DEFAULT/disk_allocation_ratio: value: '2.0'
heat パラメーターが存在する場合は、Puppet パラメーターではなくそのパラメーターを使用する必要があります。Puppet パラメーターは存在するが heat パラメーターが存在しない場合は、手動で上書きする方法ではなく Puppet パラメーターを使用する必要があります。手動で上書きする方法は、等価な heat パラメーターまたは Puppet パラメーターがない場合にのみ使用してください。
特定 の設定をカスタマイズする際に heat パラメーターまたは Puppet パラメーターが利用可能かどうかを判断するには、「変更 するパラメーターの特定」のガイダンスに従ってください。
オーバークラウドサービスの設定に関する詳しい情報は、『オーバークラウドの 高度なカスタマイズ』 の「 パラメーター 」を参照してください。
2.1. オーバーコミットのためのメモリー設定
メモリーのオーバーコミットを使用する場合 (NovaRAMAllocationRatio
>= 1.0)、割り当て率をサポートするのに十分なスワップ領域を確保してオーバークラウドをデプロイする必要があります。
NovaRAMAllocationRatio
パラメーターが 1 より小さい値
に設定されている場合は、RHEL でのスワップサイズの推奨事項に従ってください。詳しくは、RHEL の『ストレージデバイスの管理』の「システムの推奨スワップ領域」を参照してください。
前提条件
- ノードに必要なスワップサイズが計算されている。詳しくは、「スワップサイズの計算」を参照してください。
手順
/usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/enable-swap.yaml
ファイルを環境ファイルのディレクトリーにコピーします。$ cp /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/enable-swap.yaml /home/stack/templates/enable-swap.yaml
以下のパラメーターを
enable-swap.yaml
ファイルに追加して、スワップサイズを設定します。parameter_defaults: swap_size_megabytes: <swap size in MB> swap_path: <full path to location of swap, default: /swap>
この設定を適用するには、その他の環境ファイルと共に
enable_swap.yaml
環境ファイルをスタックに追加し、オーバークラウドをデプロイします。(undercloud) $ openstack overcloud deploy --templates \ -e [your environment files] \ -e /home/stack/templates/enable-swap.yaml \