9.4. Real-time インスタンスの起動およびチューニング
Real-time コンピュートノードをデプロイして設定したら、それらのノードで real-time インスタンスを起動することができます。CPU ピニング、NUMA トポロジーフィルター、およびヒュージページを使用して、これらの real-time インスタンスをさらに設定することができます。
real-time インスタンスの起動
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「Real-time Compute ロールのデプロイメント」セクションで説明したように、オーバークラウド上に
compute-realtime
フレーバーが存在する状態にしてください。 real-time インスタンスを起動します。
# openstack server create --image <rhel> --flavor r1.small --nic net-id=<dpdk-net> test-rt
オプションとして、割り当てられたエミュレータースレッドをインスタンスが使用していることを確認します。
# virsh dumpxml <instance-id> | grep vcpu -A1 <vcpu placement='static'>4</vcpu> <cputune> <vcpupin vcpu='0' cpuset='1'/> <vcpupin vcpu='1' cpuset='3'/> <vcpupin vcpu='2' cpuset='5'/> <vcpupin vcpu='3' cpuset='7'/> <emulatorpin cpuset='0-1'/> <vcpusched vcpus='2-3' scheduler='fifo' priority='1'/> </cputune>
CPU のピニングおよびエミュレータースレッドポリシーの設定
リアルタイム負荷用に各リアルタイムコンピュートノードの CPU を十分に確保するためには、インスタンス用仮想 CPU (vCPU) の少なくとも 1 つをホストの物理 CPU (pCPU) にピニングする必要があります。その結果、その仮想 CPU のエミュレータースレッドは、ピニングした物理 CPU 専用として維持されます。
専用 CPU のポリシーを使用するようにフレーバーを設定します。そのためには、フレーバーで hw:cpu_policy
パラメーターを dedicated
に設定します。以下は例になります。
# openstack flavor set --property hw:cpu_policy=dedicated 99
リソースクオータに、Real-time コンピュートノードが消費するのに十分な pCPU があることを確認してください。
ネットワーク設定の最適化
デプロイメントのニーズによっては、特定のリアルタイム負荷に合わせてネットワークをチューニングするために、network-environment.yaml ファイルのパラメーターを設定しなければならない場合があります。
OVS-DPDK 用に最適化した設定の例を確認するには、『 ネットワーク機能仮想化(NFV)のプランニングおよび設定ガイド』の「 OVS-DPDK パラメーター の設定 」セクションを参照してください。
ヒュージページの設定
デフォルトのヒュージページサイズを 1 GB に設定することを推奨します。このように設定しないと、TLB のフラッシュにより仮想 CPU の実行にジッターが生じます。ヒュージページの使用に関する一般的な情報については、『DPDK Getting Started Guide for Linux』の「Running DPDK applications」を参照してください。