5.5. インスタンスのコールドマイグレーション
インスタンスのコールドマイグレーションでは、インスタンスを停止して別のコンピュートノードに移動します。コールドマイグレーションは、PCI パススルーを使用するインスタンスの移行など、ライブマイグレーションでは対応することのできない移行シナリオに対応します。移行先コンピュートノードは、スケジューラーにより自動的に選択されます。詳細は、「移行の制約」を参照してください。
手順
インスタンスのコールドマイグレーションを行うには、以下のコマンドを入力してインスタンスの電源をオフにして移動します。
(overcloud) $ openstack server migrate <vm> --wait
-
<vm>
を移行するインスタンスの名前または ID に置き換えてください。 -
ローカルに確保されたボリュームを移行する場合には、
--block-migration
フラグを指定します。
-
- 移行が完了するまで待ちます。インスタンスの移行が完了するのを待つ間、移行のステータスを確認することができます。詳細は、「 移行ステータスの確認 」を参照してください。
インスタンスのステータスを確認します。
(overcloud) $ openstack server list --all-projects
ステータスが「VERIFY_RESIZE」と表示される場合は、移行を確認する、または元に戻す必要があることを示しています。
予想どおりに機能している場合は、移行を確認します。
(overcloud) $ openstack server resize --confirm <vm>`
<vm>
を移行するインスタンスの名前または ID に置き換えてください。ステータスが「ACTIVE」と表示される場合は、インスタンスを使用する準備が整っていることを示しています。予想どおりに機能していない場合は、移行を元に戻します。
(overcloud) $ openstack server resize --revert <vm>`
<vm>
をインスタンスの名前または ID に置き換えてください。
インスタンスを再起動します。
(overcloud) $ openstack server start <vm>
<vm>
をインスタンスの名前または ID に置き換えてください。オプション: メンテナンスのために移行元コンピュートノードを無効にした場合は、新規インスタンスがノードに割り当てられるようにノードを再度有効にする必要があります。
(overcloud) $ source ~/stackrc (undercloud) $ openstack compute service set <source> nova-compute --enable
<source>
を移行元コンピュートノードのホスト名に置き換えてください。(オプション)DPDK を使用する移行先インスタンス用に移行先コンピュートノードを無効にした場合には、新規インスタンスがノードに割り当てられるようにノードを再度有効にする必要があります。
(overcloud) $ source ~/stackrc (undercloud) $ openstack compute service set <dest> nova-compute --enable
<dest>
を移行先コンピュートノードのホスト名に置き換えてください。