検索

4.5.2. スケジューリングの重みの設定

download PDF

ホストは、スケジューリング用に重み付けすることができます。(フィルタリング後に) 重みが最大のホストが選択されます。重み付け関数にはすべて、ノードの重みを正規化した後に適用される乗数が指定されます。ノードの重みは以下のように計算されます。

w1_multiplier * norm(w1) + w2_multiplier * norm(w2) + ...

重みのオプションは、コンピュートノードの設定ファイルで定義することができます。

4.5.2.1. ホストの重みのオプション設定

スケジューラーが使用するホストの重み付け関数は、[DEFAULT] scheduler_weight_classes のオプションで定義することができます。有効な重み付け関数は以下のとおりです。

  • nova.scheduler.weights.ram: ホストの使用可能なメモリーを重み付けします。
  • nova.scheduler.weights.metrics: ホストのメトリックを重み付けします。
  • nova.scheduler.weights.affinity: 特定のサーバーグループ内にある他のホストとのホストの近接性を重み付けします。
  • nova.scheduler.weights.all_weighers: 全ホストの重み付け関数を使用します (デフォルト)。
表4.8 ホストの重みのオプション
重み付け関数オプション説明

すべて

[DEFAULT] scheduler_host_subset_size

ホストの選択先のサブセットサイズを定義します (整数)。1 以上にする必要があります。値を 1 に指定した場合には、重み付け関数によって最初に返されるホストが選択されます。1 未満の場合には無視されて、1 が使用されます (整数値)。

affinity

[default] soft_affinity_weight_multiplier

グループソフトアフィニティーのホストを重み付けする際に使用します。正の浮動小数点数を指定してください。これは、負の値を指定すると反対の動作が発生してしまうためです。通常、このような反対の動作は、soft_anti_affinity_weight_multiplier が制御します。

affinity

[default] soft_anti_affinity_weight_multiplier

グループソフト非アフィニティーのホストを重み付けする際に使用します。正の浮動小数点数を指定してください。これは、負の値を指定すると反対の動作が発生してしまうためです。通常、このような反対の動作は、soft_affinity_weight_multiplier が制御します。

metrics

[metrics] required

[metrics] weight_setting 内で使用できないメトリックの処理方法を指定します。

  • True: メトリックは必須です。使用できない場合には、例外が発生します。この例外を回避するには、scheduler_default_filters オプションで MetricFilter フィルターを使用してください。
  • False: 使用できないメトリックは、重み付け処理において負の係数として扱われます。返される値は weight_of_unavailable によって設定されます。

metrics

[metrics] weight_of_unavailable

[metrics] weight_setting 内のメトリックが使用できない場合に重みとして使用されます。required=False の場合に有効です。

metrics

[metrics] weight_multiplier

メトリックを重み付けする乗数。デフォルトでは weight_multiplier=1.0 に設定されており、使用可能な全ホストの間でインスタンスを分散します。この値が負の場合には、最も低いメトリックのホストが優先され、インスタンスが複数のホストでスタッキングされます。

metrics

[metrics] weight_setting

重み付けに使用されるメトリックと比率を指定します。metric=ratio のペアのコンマ区切りリストを使用します。有効なメトリック名は以下のとおりです。

  • cpu.frequency: 現在の CPU 周波数
  • cpu.user.time: CPU のユーザーモード時間
  • cpu.kernel.time: CPU のカーネル時間
  • cpu.idle.time: CPU のアイドル時間
  • cpu.iowait.time: CPU の I/O 待機時間
  • cpu.user.percent: CPU のユーザーモード率
  • cpu.kernel.percent: CPU のカーネル率
  • cpu.idle.percent: CPU のアイドル率
  • cpu.iowait.percent: CPU の I/O 待機率
  • cpu.percent: 汎用 CPU の使用率

例: weight_setting=cpu.user.time=1.0

ram

[DEFAULT] ram_weight_multiplier

RAM の乗数 (浮動小数点)。デフォルトでは、ram_weight_multiplier=1.0 に設定されており、使用可能な全ホストの間でインスタンスを分散します。この値が負の場合には、最も RAM が低いホストが優先され、インスタンスが複数のホストでスタッキングされます。

Red Hat logoGithubRedditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

© 2024 Red Hat, Inc.