2.4. プランの環境メタデータ
プランの環境メタデータファイルにより、オーバークラウドプランに関するメタデータを定義することができます。この情報は、オーバークラウドプランのインポートとエクスポートに使用されるのに加えて、プランからオーバークラウドを作成する際にも使用されます。
プランの環境ファイルメタデータファイルには、以下のパラメーターが含まれます。
- version
- テンプレートのバージョン
- name
- オーバークラウドプランと、プランファイルの保管に使用する OpenStack Object Storage (swift) 内のコンテナーの名前
- template
-
オーバークラウドのデプロイメントに使用するコアの親テンプレート。これは、大半の場合は
overcloud.yaml
(overcloud.yaml.j2
テンプレートをレンダリングしたバージョン) です。 - environments
-
使用する環境ファイルの一覧を定義します。各環境ファイルのパスは
path
サブパラメーターで指定します。 - parameter_defaults
-
オーバークラウドで使用するパラメーターのセット。これは、標準の環境ファイルの
parameter_defaults
セクションと同じように機能します。 - passwords
-
オーバークラウドのパスワードに使用するパラメーターのセット。これは、標準の環境ファイルの
parameter_defaults
セクションと同じように機能します。通常、このセクションには director が無作為に生成したパスワードが自動的に設定されます。 - workflow_parameters
- OpenStack Workflow (mistral) の名前空間にパラメーターのセットを指定することができます。このパラメーターを使用して、特定のオーバークラウドパラメーターを自動生成することができます。
プランの環境ファイルの構文の例を以下に示します。
version: 1.0 name: myovercloud description: 'My Overcloud Plan' template: overcloud.yaml environments: - path: overcloud-resource-registry-puppet.yaml - path: environments/containers-default-parameters.yaml - path: user-environment.yaml parameter_defaults: ControllerCount: 1 ComputeCount: 1 OvercloudComputeFlavor: compute OvercloudControllerFlavor: control workflow_parameters: tripleo.derive_params.v1.derive_parameters: num_phy_cores_per_numa_node_for_pmd: 2
openstack overcloud deploy
コマンドに -p
オプションを使用して、プランの環境メタデータファイルを指定することができます。以下に例を示します。
(undercloud) $ openstack overcloud deploy --templates \ -p /my-plan-environment.yaml \ [OTHER OPTIONS]
以下のコマンドを使用して、既存のオーバークラウドプラン用のプランメタデータを確認することもできます。
(undercloud) $ openstack object save overcloud plan-environment.yaml --file -