第11章 director の問題のトラブルシューティング
director プロセスの特定の段階で、エラーが発生する可能性があります。本項では、一般的な問題の診断に関する情報を提供します。
director のコンポーネントの共通ログを確認してください。
/var/log
ディレクトリーには、多数の OpenStack Platform の共通コンポーネントのログや、標準の Red Hat Enterprise Linux アプリケーションのログが含まれています。journald
サービスは、さまざまなコンポーネントのログを提供します。Ironic はopenstack-ironic-api
とopenstack-ironic-conductor
の 2 つのユニットを使用する点に注意してください。同様に、ironic-inspector
はopenstack-ironic-inspector
とopenstack-ironic-inspector-dnsmasq
の 2 つのユニットを使用します。該当するコンポーネントごとに両ユニットを使用します。以下に例を示します。$ sudo journalctl -u openstack-ironic-inspector -u openstack-ironic-inspector-dnsmasq
ironic-inspector
は、/var/log/ironic-inspector/ramdisk/
に ramdisk ログを gz 圧縮の tar ファイルとして保存します。ファイル名には、日付、時間、ノードの IPMI アドレスが含まれます。イントロスペクションの問題を診断するには、これらのログを使用します。
11.1. ノード登録のトラブルシューティング
ノード登録における問題は通常、ノードの情報が間違っていることが原因で発生します。このような場合には、
ironic
を使用して、登録したノードデータの問題を修正します。以下にいくつか例を示します。
手順11.1 誤った MAC アドレスの修正
- 割り当てられたポートの UUID を確認します。
$ ironic node-port-list [NODE UUID]
- MAC アドレスを更新します。
$ ironic port-update [PORT UUID] replace address=[NEW MAC]
手順11.2 誤った IPMI アドレスの修正
- 以下のコマンドを実行します。
$ ironic node-update [NODE UUID] replace driver_info/ipmi_address=[NEW IPMI ADDRESS]