第21章 トレーシングを有効にする
この章では、現在プレビュー段階の機能について説明します。引き続きこれらの機能に取り組んでおりますので、フィードバックをお寄せください。
この章では、OpenTelemetry (OTel) を利用して、Red Hat build of Keycloak で分散トレーシングを有効にして設定する方法について説明します。トレーシングにより、各リクエストのライフサイクルを詳細に監視できるため、問題を迅速に特定して診断し、デバッグとメンテナンスをより効率的に行うことができます。
また、パフォーマンスのボトルネックに関する貴重な洞察が得られ、システム全体の効率性の最適化に役立ちます。Red Hat build of Keycloak では、アプリケーショントレースのスムーズなインテグレーションと公開を提供する、サポート対象の Quarkus OTel エクステンション が使用されます。
21.1. トレーシングを有効にする
ビルド時のオプション tracing-enabled
を使用してトレースの公開を有効にし、次のように opentelemetry
機能を有効にすることができます。
bin/kc.[sh|bat] start --tracing-enabled=true --features=opentelemetry
デフォルトでは、トレースエクスポーターは gRPC
プロトコルとエンドポイント http://localhost:4317
を使用して、データをバッチで送信します。
デフォルトのサービス名は keycloak
で、tracing-service-name
プロパティーで指定され、tracing-resource-attributes
プロパティーで定義された service.name
よりも優先されます。
tracing-resource-attributes
プロパティーを介して提供できるリソース属性の詳細は、Quarkus OpenTelemetry リソース ガイドを参照してください。
詳細なトレーシング設定については、以下の可能なすべての設定を参照してください。