23.3. コンソールのブートオプション
コンソール、モニターディスプレイ、キーボードのブートオプションを設定して、インストールプロセスをカスタマイズできます。
- console=
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console=オプションを使用して、プライマリーコンソールとして使用するデバイスを指定します。たとえば、最初のシリアルポートでコンソールを使用するには、console=ttyS0を使用します。console=引数を使用する場合、インストールはテキスト UI から始まります。console=オプションを複数回使用する必要がある場合は、指定したすべてのコンソールにブートメッセージが表示されます。ただし、インストールプログラムは、最後に指定されたコンソールのみを使用します。たとえば、console=ttyS0 console=ttyS1と指定すると、インストールプログラムではttyS1が使用されます。 - inst.lang=
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inst.lang=オプションを使用して、インストール時に使用する言語を設定します。ロケールのリストを表示するには、コマンドlocale -a | grep _またはlocalectl list-locales | grep _コマンドを実行します。 - inst.geoloc=
インストールプログラムで、地理位置情報の使用方法を設定するには、
inst.geoloc=オプションを使用します。地理位置情報は、言語およびタイムゾーンの事前設定に使用され、inst.geoloc=value構文を使用します。valueには、以下のいずれかのパラメーターを使用します。-
地理位置情報の無効化:
inst.geoloc=0 -
Fedora GeoIP API (
inst.geoloc=provider_fedora_geoip) の使用。このオプションは非推奨となりました。 -
Hostip.info GeoIP API (
inst.geoloc=provider_hostip) の使用。このオプションは非推奨となりました。
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地理位置情報の無効化:
- inst.keymap=
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inst.keymap=オプションを使用して、インストールに使用するキーボードレイアウトを指定します。 - inst.cmdline
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inst.cmdlineオプションを使用して、インストールプログラムをコマンドラインモードで強制的に実行します。このモードでは対話が使用できないため、キックスタートファイルまたはコマンドラインですべてのオプションを指定する必要があります。 - inst.graphical
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インストールプログラムをグラフィカルモードで強制的に実行するには、
inst.graphicalオプションを使用します。グラフィカルモードがデフォルトです。 - inst.text
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inst.textオプションを使用して、グラフィカルモードではなく、テキストモードでインストールプログラムを強制的に実行します。 - inst.noninteractive
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inst.noninteractiveブートオプションは、非対話型モードでインストールプログラムを実行するために使用します。非対話型モード (およびinst.noninteractive) では、ユーザーとの対話は許可されていません。グラフィカルまたはテキストインストールでinst.nointeractiveオプションを使用できます。inst.noninteractiveオプションをテキストモードで使用すると、inst.cmdlineオプションと同じように動作します。
inst.noninteractive オプションは、キックスタートインストールを実行する場合にのみ使用するのが適切です。
- inst.resolution=
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inst.resolution=オプションを使用して、グラフィカルモードで、画面の解像度を指定します。形式はNxMです。N は画面の幅で、M は画面の高さ (ピクセル単位) です。推奨される解像度は 1024x768 です。 - inst.rdp
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inst.rdpオプションは、Remote Desktop Protocol を使用してグラフィカルインストールを実行するために使用します。RDP のユーザー名 (inst.rdpuser=を使用) またはパスワード (inst.rdp.password=を使用) が指定されていない場合、インストールプログラムはユーザーに対話形式で入力するよう求めます。このオプションは、inst.rdpオプションと一緒に使用する場合にのみ適用されます。 - inst.rdp.password=
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inst.rdp.password=オプションは、インストールプログラムによって使用される RDP サーバーにパスワードを設定するために使用します。 - modprobe.blacklist=
modprobe.blacklist=オプションを使用して、1 つ以上のドライバーを拒否リストに追加するか、完全に無効にします。このオプションを使用して無効にしたドライバー (モジュール) は、インストールの開始時にロードできません。インストールが完了すると、インストールされたシステムはこれらの設定を保持します。拒否リストに指定したドライバーのリストは、/etc/modprobe.d/ディレクトリーにあります。複数のドライバーを無効にするには、コンマ区切りリストを使用します。以下に例を示します。modprobe.blacklist=ahci,firewire_ohci
modprobe.blacklist=ahci,firewire_ohciCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記modprobe.blacklistは、さまざまなコマンドラインオプションと組み合わせて使用できます。たとえば、既存のドライバーの更新バージョンがドライバー更新ディスクから確実に読み込まれるようにするには、inst.ddオプションを使用します。modprobe.blacklist=virtio_blk
modprobe.blacklist=virtio_blkCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - inst.sshd
インストール時に、SSH を使用してシステムに接続し、インストールの進捗を監視できるように、
inst.sshdオプションを使用して、sshdサービスを開始します。SSH の詳細は、システムのssh(1)man ページを参照してください。デフォルトでは、sshdサービスは 64 ビットの IBM Z アーキテクチャーでのみ自動的に起動します。その他のアーキテクチャーでは、sshdは、inst.sshdオプションを使用しない限り起動しません。注記インストール中に、root アカウントにはデフォルトでパスワードが設定されていません。キックスタートコマンド
sshpwを使用して、インストール時に root パスワードを設定できます。- inst.kdump_addon=
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インストールプログラムで Kdump 設定画面 (アドオン) を有効または無効にするには、
inst.kdump_addon=オプションを使用します。この画面はデフォルトで有効になっているため、無効にする場合はinst.kdump_addon=offを使用します。アドオンを無効にすると、グラフィカルおよびテキストベースのインターフェイスと、キックスタートコマンド%addon com_redhat_kdumpの両方で Kdump 画面が無効になります。