19.5. IBM Z でのネストされた仮想マシンの作成
以下の手順に従って、IBM Z ホストでネストされた仮想化を有効にして設定します。
実際には、IBM Z はベアメタル L0
ホストを提供しません。代わりに、ユーザーシステムは、論理パーティション (LPAR) にセットアップされます。論理パーティションはすでに仮想化されたシステムであるため、しばしば L1
と呼ばれます。ただし、このガイドの他のアーキテクチャーとの整合性を高めるために、次の手順では IBM Z が L0
ホストを提供するものとします。
ネストされた仮想化の詳細は、ネストされた仮想化とは を参照してください。
Red Hat は現在、ネストされた仮想化を テクノロジープレビュー としてのみ提供しているため、これはサポート対象外となります。
さらに、ネストされた仮想化は、限られたアーキテクチャーとオペレーティングシステムのバージョンでのみテストされています。ご使用の環境でこの機能を使用する前に、ネストされた仮想化の制限と制約事項 を参照してください。
前提条件
- L1 仮想マシンを実行している L0 RHEL 8 ホスト。
-
ハイパーバイザー CPU でネストされた仮想化をサポートしている。これを確認するには、L0 ハイパーバイザーで
cat /proc/cpuinfo
コマンドを使用します。コマンドの出力にsie
フラグが含まれる場合は、L2 仮想マシンを作成できます。 L0 ホストでネストされた仮想化が有効になっていることを確認します。
# cat /sys/module/kvm/parameters/nested
- コマンドが 1 または Y を返すと、この機能は有効になっています。残りの前提条件の手順を省略し、手順セクションに進みます。
コマンドで 0 または N が返された場合は、以下の手順に従ってこの機能を有効にします。
- L0 ホストで実行中の仮想マシンをすべて停止します。
kvm
モジュールをアンロードします。# modprobe -r kvm
ネスト機能をアクティブにします。
# modprobe kvm nested=1
ネスト機能は有効になりましたが、L0 ホストの次回起動後は無効になります。永続的に有効にするには、以下の行を
/etc/modprobe.d/kvm.conf
ファイルに追加します。options kvm nested=1
手順
- L1 仮想マシン内に L2 仮想マシンを作成します。これには、L1 仮想マシンの作成 時と同じ手順に従います。