第18章 Windows 仮想マシンのインストールおよび管理
RHEL 8 ホスト上の仮想マシンでゲストオペレーティングシステムとして Microsoft Windows を使用するには、この仮想マシンが正しく実行されるように追加の手順を実行することが推奨されます。
このため、以下のセクションでは、ホストマシンに Windows 仮想マシンをインストールし、最適化する方法を説明します。また、Windows 仮想マシンにドライバーをインストールし、設定する方法を説明します。
18.1. Windows 仮想マシンのインストール
RHEL 8 ホストに完全仮想化 Windows マシンを作成し、仮想マシン内でグラフィカル Windows インストーラーを起動して、インストールした Windows ゲストオペレーティングシステム (OS) を最適化できます。
仮想マシンを作成し、Windows ゲスト OS をインストールするには、virt-install
コマンドまたは RHEL 8 Web コンソールを使用します。
前提条件
ローカルまたはネットワークで利用可能な OS のインストールソースがある。次のいずれかになります。
- インストールメディアの ISO イメージ
- 既存の仮想マシンインストールのディスクイメージ
KVM
virtio
ドライバーを備えた記憶媒体がある。このメディアを作成するには、Preparing virtio driver installation media on a host machine 参照してください。
-
Windows 11 をインストールする場合は、
edk2-ovmf
パッケージ、swtpm
パッケージ、およびlibtpms
パッケージをホストにインストールする必要があります。
手順
仮想マシンを作成します。手順については、仮想マシンの作成 を参照してください。ただし、次の詳細に注意してください。
virt-install
ユーティリティーを使用して仮想マシンを作成する場合は、次のオプションをコマンドに追加します。KVM
virtio
ドライバーを備えた記憶媒体。以下に例を示します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow --disk path=/usr/share/virtio-win/virtio-win.iso,device=cdrom
--disk path=/usr/share/virtio-win/virtio-win.iso,device=cdrom
インストールする Windows バージョン。たとえば、Windows 10 および 11 の場合は、以下のようになります。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow --os-variant win10
--os-variant win10
Windows のバージョンと、適切なオプションのリストを表示するには、次のコマンドを実行します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow osinfo-query os
# osinfo-query os
Windows 11 をインストールする場合は、Unified Extensible Firmware Interface (UEFI) および 仮想 Trusted Platform Module (vTPM) を有効にします。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow --boot uefi --tpm model=tpm-crb,backend.type=emulator,backend.version=2.0
--boot uefi --tpm model=tpm-crb,backend.type=emulator,backend.version=2.0
Web コンソールを使用して仮想マシンを作成する場合は、仮想マシンの新規作成 画面の オペレーティングシステム フィールドで Windows のバージョンを指定します。
- Windows 11 および Windows Server 2022 より前のバージョンの Windows をインストールする場合は、 をクリックしてインストールを開始します。
Windows 11 をインストールする場合、または追加の Windows Server 2022 機能を使用する場合は、
をクリックして確認し、CLI を使用して UEFI および vTPM を有効にします。仮想マシンの XML 設定を開きます。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow virsh edit windows-vm
# virsh edit windows-vm
firmware='efi'
オプションをos
要素に追加します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow <os firmware='efi'> <type arch='x86_64' machine='pc-q35-6.2'>hvm</type> <boot dev='hd'/> </os>
<os firmware='efi'> <type arch='x86_64' machine='pc-q35-6.2'>hvm</type> <boot dev='hd'/> </os>
devices
要素内にtpm
デバイスを追加します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow <devices> <tpm model='tpm-crb'> <backend type='emulator' version='2.0'/> </tpm> </devices>
<devices> <tpm model='tpm-crb'> <backend type='emulator' version='2.0'/> </tpm> </devices>
- Virtual machines テーブルで をクリックして、Windows のインストールを開始します。
仮想マシンに Windows OS をインストールします。
Windows オペレーティングシステムのインストール方法は、関連する Microsoft インストールドキュメントを参照してください。
- Web コンソールを使用して仮想マシンを作成する場合は、Disks インターフェイスを使用して、virtio ドライバーを含むストレージメディアを仮想マシンに接続します。手順は、Web コンソールで既存ディスクを仮想マシンに割り当てる手順 を参照してください。
-
Windows ゲスト OS で、KVM
virtio
ドライバーを設定します。詳細は、Installing KVM paravirtualized drivers for Windows virtual machines を参照してください。