2.5. 仮想マシンのシャットダウン
RHEL 9 でホストされている実行中の仮想マシンをシャットダウンするには、コマンドライン または Web コンソール GUI を使用します。
2.5.1. コマンドラインを使用した仮想マシンのシャットダウン
仮想マシン (VM) をシャットダウンするには、仮想マシンが応答するかどうかに応じて異なる手順が必要です。
応答可能な仮想マシンのシャットダウン
ゲストに接続している 場合は、ゲストオペレーティングシステムに適したシャットダウンコマンドまたは GUI 要素を使用します。
注記GNOME デスクトップを使用する Linux ゲストなどの一部の環境では、ゲストをサスペンドまたはハイバネート状態にするために GUI 電源ボタンを使用すると、代わりに仮想マシンがシャットダウンされることがあります。
または、ホストで
virsh shut down
コマンドを使用します。仮想マシンがローカルホストにある場合は、以下のコマンドを実行します。
# virsh shutdown demo-guest1 Domain 'demo-guest1' is being shutdown
仮想マシンがリモートホスト (この例では 192.0.2.1) にある場合は、以下のコマンドを実行します。
# virsh -c qemu+ssh://root@192.0.2.1/system shutdown demo-guest1 root@192.0.2.1's password: Domain 'demo-guest1' is being shutdown
応答しない仮想マシンのシャットダウン
応答しない場合など、仮想マシンを強制的にシャットダウンする場合は、そのホストで virsh destroy
コマンドを実行します。
# virsh destroy demo-guest1
Domain 'demo-guest1' destroyed
virsh destroy
コマンドは、仮想マシンの設定またはディスクイメージを削除するわけではありません。物理マシンから電源コードを抜くのと同様に、仮想マシンの実行中のインスタンスを終了するだけです。
virsh destroy
によって、仮想マシンのファイルシステムが破損することがまれにあります。そのため、他のすべてのシャットダウン方法が失敗した場合にのみ、このコマンドを使用することを推奨します。
検証
ホスト上で、仮想マシンのリストを表示してステータスを確認します。
# virsh list --all Id Name State ------------------------------------------ 1 demo-guest1 shut off
2.5.2. Web コンソールを使用した仮想マシンのシャットダウンおよび再起動
RHEL 8 Web コンソールを使用して、実行中の仮想マシンを シャットダウン または 再起動 できます。仮想マシンが応答しない場合は、マスク不可割り込みを送信できます。
2.5.2.1. Web コンソールで仮想マシンのシャットダウン
仮想マシンが 稼働 状態であれば、RHEL 9 Web コンソールを使用してシャットダウンできます。
前提条件
- RHEL 8 Web コンソールがインストールされている。
- cockpit サービスが有効になっている。
ユーザーアカウントが Web コンソールにログインできる。
手順は、Web コンソールのインストールおよび有効化 を参照してください。
- Web コンソールの仮想マシンプラグインが システムにインストールされている。
手順
- インターフェイスで、シャットダウンする仮想マシンがある行を見つけます。
行の右側で、
をクリックします。仮想マシンがシャットダウンします。
トラブルシューティング
- 仮想マシンがシャットダウンしない場合には、 ボタンの横にある をクリックして、 を選択します。
- 応答しない仮想マシンをシャットダウンするには、マスク不可割り込みを送信 することもできます。
2.5.2.2. Web コンソールを使用した仮想マシンの再起動
仮想マシンが 稼働 状態であれば、RHEL 9 Web コンソールを使用して再起動できます。
前提条件
- RHEL 8 Web コンソールがインストールされている。
- cockpit サービスが有効になっている。
ユーザーアカウントが Web コンソールにログインできる。
手順は、Web コンソールのインストールおよび有効化 を参照してください。
- Web コンソールの仮想マシンプラグインが システムにインストールされている。
手順
- インターフェイスで、再起動する仮想マシンの行を見つけます。
行の右側にあるメニューボタン
をクリックします。アクションのドロップダウンメニューが表示されます。
ドロップダウンメニューで、
をクリックします。仮想マシンがシャットダウンして再起動します。
トラブルシューティング
- 仮想マシンが再起動しない場合には ボタンのとなりにある をクリックして を選択します。
- 応答しない仮想マシンをシャットダウンするには、マスク不可割り込みを送信 することもできます。
2.5.2.3. Web コンソールでマスク不可割り込みを仮想マシンに送信する手順
NMI (マスク不可割り込み) を送信すると、応答しない稼働中の仮想マシンが応答またはシャットダウンする可能性があります。たとえば、Ctrl+Alt+Del の NMI を、標準入力に応答しない仮想マシンに送信できます。
前提条件
- RHEL 8 Web コンソールがインストールされている。
- cockpit サービスが有効になっている。
ユーザーアカウントが Web コンソールにログインできる。
手順は、Web コンソールのインストールおよび有効化 を参照してください。
- Web コンソールの仮想マシンプラグインが システムにインストールされている。
手順
RHEL 8 Web コンソールにログインします。
詳細は、Web コンソールへのログイン を参照してください。
- インターフェイスで、NMI を送信する仮想マシンの行を見つけます。
行の右側にあるメニューボタン
をクリックします。アクションのドロップダウンメニューが表示されます。
ドロップダウンメニューで、
をクリックします。NMI が仮想マシンに送信されます。