11.4. Web コンソールを使用したホストデバイスの管理
仮想マシン (VM) の機能を変更するには、RHEL 9 Web コンソールを使用して、仮想マシンに接続されているホストデバイスを管理します。
ホストデバイスは、ホストシステムに接続されている物理デバイスです。要件に基づいて、仮想マシンがこれらのハードウェアデバイスおよびコンポーネントに直接アクセスできるようにすることができます。
Web コンソールを使用して以下を行うことができます。
11.4.1. Web コンソールを使用した仮想マシンに接続されているデバイスの表示
仮想マシンに接続されているデバイスを追加または変更する前に、仮想マシンに接続されているデバイスを表示できます。以下の手順では、Web コンソールを使用してこのようなデバイスを表示する方法を説明します。
前提条件
- RHEL 8 Web コンソールがインストールされている。
- cockpit サービスが有効になっている。
ユーザーアカウントが Web コンソールにログインできる。
手順は、Web コンソールのインストールおよび有効化 を参照してください。
- Web コンソールの仮想マシンプラグインが システムにインストールされている。
手順
RHEL 8 Web コンソールにログインします。
詳細は、Web コンソールへのログイン を参照してください。
仮想マシンの詳細情報を含む新しいページが開きます。
ホストデバイス セクションまでスクロールします。
関連情報
11.4.2. Web コンソールを使用した仮想マシンへのデバイスの割り当て
仮想マシン (VM) に特定の機能を追加するには、Web コンソールを使用してホストデバイスを仮想マシンに接続します。
複数のホストデバイスを同時に接続することはできません。一度に接続できるデバイスは 1 つだけです。
詳細は、RHEL 8 Known Issues を参照してください。
前提条件
- RHEL 8 Web コンソールがインストールされている。
- cockpit サービスが有効になっている。
ユーザーアカウントが Web コンソールにログインできる。
手順は、Web コンソールのインストールおよび有効化 を参照してください。
PCI デバイスを接続している場合は、
hostdev
要素のmanaged
属性のステータスが、yes
に設定されていることを確認してください。注記PCI デバイスを仮想マシンに接続するときは、
hostdev
要素のmanaged
属性を省略したり、no
に設定したりしないでください。設定している場合は、PCI デバイスを仮想マシンに渡すときに、PCI デバイスをホストから自動的に切り離すことができなくなります。また、仮想マシンをオフにしたときに、ホストに自動的に再接続することもできません。その結果、ホストが応答しなくなったり、予期せずシャットダウンしたりする可能性があります。
managed
属性のステータスは、仮想マシンの XML 設定で確認できます。次の例では、example-VM-1
仮想マシンの XML 設定を開きます。# virsh edit example-VM-1
- 仮想マシンからの重要なデータのバックアップを作成している。
オプション: 仮想マシンの XML 設定をバックアップします。たとえば、
example-VM-1
仮想マシンをバックアップするには、次のようにします。# virsh dumpxml example-VM-1 > example-VM-1.xml
- Web コンソールの仮想マシンプラグインがシステムにインストールされている。
手順
RHEL 8 Web コンソールにログインします。
詳細は、Web コンソールへのログイン を参照してください。
新しいページが開き、選択した仮想マシンに関する基本情報を含む Overview セクションと、仮想マシンのグラフィカルインターフェイスにアクセスするための Console セクションが表示されます。
Host devices セクションには、仮想マシンに接続されているデバイスに関する情報と、デバイスを 追加 または 削除 するためのオプションが表示されます。
ホストデバイスの追加 ダイアログが表示されます。
- VM に接続するデバイスを選択します。
選択したデバイスが仮想マシンに接続されます。
検証
- VM を実行し、デバイスが ホストデバイス セクションに表示されるかどうかを確認します。
11.4.3. Web コンソールを使用した仮想マシンからのデバイスの削除
リソースを解放するか、仮想マシンの機能を変更するか、その両方を行うには、Web コンソールを使用して仮想マシンを変更し、不要になったホストデバイスを削除します。
デバイスと USB デバイスのバス番号の相関が正しくないことが原因で、接続された USB ホストデバイスを Web コンソールで削除することができない場合があります。
詳細は、RHEL 8 Known Issues を参照してください。
回避策として、virsh ユーティリティーを使用して、仮想マシンの XML 設定から USB デバイスの <hostdev> 部分を削除します。次の例では、example-VM-1
仮想マシンの XML 設定を開きます。
# virsh edit <example-VM-1>
前提条件
- RHEL 8 Web コンソールがインストールされている。
- cockpit サービスが有効になっている。
ユーザーアカウントが Web コンソールにログインできる。
手順は、Web コンソールのインストールおよび有効化 を参照してください。
- Web コンソールの仮想マシンプラグインがシステムにインストールされている。
オプション:
virsh dumpxml example-VM-1
を使用して仮想マシンの XML 設定をバックアップし、出力をファイルに送信します。たとえば、以下は、testguest1 仮想マシンの設定のバックアップファイルtestguest1.xml
を作成します。# virsh dumpxml testguest1 > testguest1.xml # cat testguest1.xml <domain type='kvm' xmlns:qemu='http://libvirt.org/schemas/domain/qemu/1.0'> <name>testguest1</name> <uuid>ede29304-fe0c-4ca4-abcd-d246481acd18</uuid> [...] </domain>
手順
新しいページが開き、選択した仮想マシンに関する基本情報を含む Overview セクションと、仮想マシンのグラフィカルインターフェイスにアクセスするための Console セクションが表示されます。
Host devices セクションには、仮想マシンに接続されているデバイスに関する情報と、デバイスを 追加 または 削除 するためのオプションが表示されます。
VM から削除するデバイスの横にある
ボタンをクリックします。デバイスの削除確認ダイアログが表示されます。
デバイスが VM から削除されます。
トラブルシューティング
ホストデバイスを取り外すことで、仮想マシンが起動できなくなる場合は、
virsh define
ユーティリティーを使用して、以前にバックアップした XML 設定ファイルを再ロードして XML 設定を復元します。# virsh define testguest1.xml