4.6. luci 設定のバックアップと復元
Red Hat Enterprise Linux 6.2 リリース以降、以下の手順を実行して
/var/lib/luci/data/luci.db
ファイルに格納されている luci データベースのバックアップをとることができます。これは cluster.conf
ファイルに格納されているクラスター設定自体ではありません。代わりに、luci が管理するユーザー、クラスター、関連プロパティの一覧が含まれています。デフォルトでは、この手順で作成するバックアップは luci.db
ファイルと同じディレクトリに書き込まれます。
service luci stop
を実行します。service luci backup-db
を実行します。オプションとして、backup-db
コマンドにパラメーターとしてファイル名を指定することができます。これにより、そのファイルに luci データベースが書き込まれます。例えば、luci データベースを/root/luci.db.backup
ファイルに書き込むには、service luci backup-db /root/luci.db.backup
コマンドを実行します。ただし、/var/lib/luci/data/
以外の場所に書き込まれるバックアップファイル (service luci backup-db
の使用時に指定するファイル名を持つバックアップ) は、list-backups
コマンドの出力には表示されない点に注意してください。service luci start
を実行します。
以下の手順を実行して、luci データベースを復元します。
service luci stop
を実行します。service luci list-backups
を実行します。復元するファイル名に注意してください。service luci restore-db /var/lib/luci/data/lucibackupfile
を実行します。ここでは、lucibackupfile が復元するバックアップファイルです。例えば、次のコマンドはluci-backup20110923062526.db
バックアップファイルに格納された luci 設定情報を復元します:service luci restore-db /var/lib/luci/data/luci-backup20110923062526.db
service luci start
を実行します。
luci データベースを復元する必要があるが、完全な再インストールのためバックアップを作成したマシンから
host.pem
ファイルを失ったような場合は、クラスターノードを再認証するために手動でクラスターを luci に追加しなおす必要があります。
以下の手順を実行することで、バックアップを作成したマシンではなく別のマシンに luci データベースを復元します。データベース自体の復元に加えて、SSL 証明書をコピーして luci が ricci ノードに対して認証されていることを確認する必要があります。この例では、バックアップの作成は
luci1
マシンで行われ、バックアップの復元は luci2
マシンで行われます。
- 以下の一連のコマンドを実行して、
luci1
で luci バックアップを作成します。また、SSL 証明書ファイルと luci バックアップをluci2
にコピーします。[root@luci1 ~]#
service luci stop
[root@luci1 ~]#service luci backup-db
[root@luci1 ~]#service luci list-backups
/var/lib/luci/data/luci-backup20120504134051.db [root@luci1 ~]#scp /var/lib/luci/certs/host.pem /var/lib/luci/data/luci-backup20120504134051.db root@luci2:
luci2
マシンで、luci がインストールされ実行中でないことを確認してください。インストールされていない場合はインストールしてください。- 以下の一連のコマンドを実行して、認証が適切であることを確認し、
luci1
からluci2
への luci データベースの復元を行います。[root@luci2 ~]#
cp host.pem /var/lib/luci/certs/
[root@luci2 ~]#chown luci: /var/lib/luci/certs/host.pem
[root@luci2 ~]#/etc/init.d/luci restore-db ~/luci-backup20120504134051.db
[root@luci2 ~]#shred -u ~/host.pem ~/luci-backup20120504134051.db
[root@luci2 ~]#service luci start