第11章 Pacemaker ルール


ルールは、設定をより動的にするのに使用できます。ルールには、(ノード属性を使用して) 時間ベースで異なる処理グループにマシンを割り当て、場所の制約の作成時にその属性を使用する方法があります。
各ルールには、日付などの様々な式だけでなく、その他のルールも含めることができます。式の結果がルールの boolean-op フィールドに基づいて組み合わされ、最終的にルールが true または false に評価されるかどうかを判断します。次の動作は、ルールが使用される状況に応じて異なります。
表11.1 ルールのプロパティー
フィールド説明
role
リソースが指定のロールにある場合にのみ適用するルールを制限します。許可される値: StartedSlave、 および Master。注記: role="Master" が指定されたルールは、クローンインスタンスの最初の場所を判断できません。どのアクティブインスタンスが昇格されるかにのみ影響します。
score
ルールが true に評価された場合に適用するスコア。場所の制約として、ルールでの使用に制限されます。
score-attribute
ルールが true に評価される場合に検索し、スコアとして使用するノード属性。場所の制約として、ルールでの使用に制限されます。
boolean-op
複数の式オブジェクトからの結果を組み合わせる方法。使用できる値 and または. です。デフォルト値は and です。

11.1. ノード属性の式

ノードで定義される属性に応じてリソースを制御する場合に使用されるノード属性の式です。
表11.2 式のプロパティー
フィールド説明
attribute
テストするノード属性。
type
値をテストする方法を指定します。使用できる値は、string整数バージョン.デフォルト値は stringです。
operation
実行する比較動作。設定できる値は以下のとおりです。
* lt - ノード属性の値が よりも小さい場合は True
* gt - ノード属性の値が よりも大きい場合は True
* LTE - ノード属性の値が値以下である場合に True
* gE - ノード属性の値が値より大きい場合は True
* eq - ノード属性の値が値と等しい場合は True
* ne - ノード属性の値が値と等しくない場合は True
* defined - ノードが名前付き属性を持っている場合は True
* not_defined - ノードに名前付き属性がない場合は True
value
比較のためにユーザーが提示する値 (必須)
管理者が追加する属性のほかに、表11.3「組み込みノード属性」 で説明されているように、クラスターは、使用可能な各ノードに特殊な組み込みノード属性を定義します。
表11.3 組み込みノード属性
名前説明
#uname
ノード名
#id
ノード ID
#kind
ノードタイプ。使用できる値は、clusterremote、および container です。kind の値は remote です。ocf:pacemaker:remote リソースで作成された Pacemaker リモートノードの場合は、Pacemaker リモートゲストノードおよびバンドルノードの コンテナー です。
#is_dc
このノードが指定コントローラー(DC)の場合は true、そうでない場合は false
#cluster_name
cluster -name クラスター プロパティーの値(設定されている場合)。
#site_name
site-name ノード属性の値(設定されている場合)。それ以外は #cluster-nameと同じ。
#role
関連する多状態リソースがこのノードで果たすロール。多状態リソースの場所の制約のルール内でのみ有効です。
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