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第10章 クラスタークォーラム

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Red Hat Enterprise Linux High Availability Add-On クラスターは、スプリットブレインの状況を回避するために、votequorum サービスをフェンシングと併用します。クラスターの各システムには多くの投票数が割り当てられ、過半数の票を取得しているものだけがクラスターの操作を継続できます。サービスは、すべてのノードに読み込むか、いずれのノードにも読み込まないようにする必要があります。サービスをクラスターノードのサブセットに読み込むと、結果が予想できなくなります。votequorumサービスの設定および操作の詳細は、votequorum (5)の man ページを参照してください。

10.1. クォーラムオプションの設定

pcs cluster setup コマンドを使用してクラスターを作成する場合は、クォーラム設定の特殊な機能を設定できます。表10.1「クォーラムオプション」 では、このようなオプションをまとめています。
表10.1 クォーラムオプション
オプション説明
--auto_tie_breaker
これを有効にすると、クラスターは、決定論的に最大 50% のノードが同時に失敗しても存続されます。クラスターパーティション、または auto_tie_breaker_node で設定された nodeid (設定されていない場合は最小の nodeid )と通信しているノードのセットはクォーラムのままになります。その他のノードはクォーラムに達しません。
auto_tie_breaker オプションを指定すると、均等の分割でクラスターが動作を継続できるようになるため、主に偶数個のノードがあるクラスターで使用されます。複数で不均等の分割などの、より複雑な障害は、「クォーラムデバイス」 で説明されているようにクォーラムデバイスを使用することが推奨されます。auto_tie_breaker オプションは、クォーラムデバイスと互換性がありません。
--wait_for_all
有効にすると、最低 1 回、同時にすべてのノードが現れた後に、初回だけ、クラスターがクォーラムに達します。
wait_for_all オプションは、主にクォーラムデバイス lms (last man standing)アルゴリズムを使用する 2 ノードクラスターおよび偶ノードクラスターに使用されます。
wait_for_all オプションは、クラスターに 2 つのノードがあり、クォーラムデバイスを使用せず、auto_tie_breaker が無効になっている場合に自動的に有効になります。wait_for_all を明示的に 0 に設定すると、このオプションをオーバーライドできます。
--last_man_standing 有効にすると、クラスターは特定の状況で expected_votes およびクォーラムを動的に再計算できます。このオプションを有効にする場合は、wait_for_all を有効にする必要があります。last_man_standing オプションには、クォーラムデバイスとの互換性がありません。
--last_man_standing_window クラスターがノードを失うと、expected_votes およびクォーラムを再計算するまで待機する時間(ミリ秒単位)。
これらのオプションの設定および使用に関する詳細は、votequorum(5)の man ページを参照してください。
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