7.6. インフラストラクチャーサービス
chronyc reload sources コマンドが、ホスト名で指定されたソースを正しく処理できるようになりました
以前は、chronyd の chronyc reload sources コマンドが、chrony.conf ファイルで指定された sourcedir ディレクトリーからソースを誤って再ロードしていました。この動作は、1 つのホスト名が複数の IP アドレスに解決される場合に chronyd が重複したソースを登録する原因となっていました。その結果、ソースの数が予期せず増加していました。
この更新により、chronyc reload sources コマンドがホスト名で指定されたソースを正しく処理するようになりました。その結果、ソースを再ロードしても、使用されるソースの数が変わらなくなりました。
DAV リポジトリーの場所が正規表現の一致を使用して設定されている場合に httpd が正常に動作します
以前は、Apache HTTP Server で正規表現の一致 (LocationMatch など) を使用して Distributed Authoring and Versioning (DAV) リポジトリーを設定すると、mod_dav httpd モジュールがパス名からリポジトリーのルートを特定できませんでした。その結果、httpd は、サードパーティープロバイダー (たとえば、Subversion の mod_dav_svn モジュール) からのリクエストを処理できませんでした。
この更新により、httpd.conf ファイルに新しい DavBasePath ディレクティブが導入されました。これにより、リポジトリーのルートパスを明示的に指定できるようになりました。以下に例を示します。
<LocationMatch "^/repos/">
DAV svn
DavBasePath /repos
SVNParentPath /var/www/svn
</LocationMatch>
<LocationMatch "^/repos/">
DAV svn
DavBasePath /repos
SVNParentPath /var/www/svn
</LocationMatch>
その結果、正規表現の一致を使用して DAV リポジトリーの場所を設定した場合に、httpd が要求を正しく処理できるようになりました。
DAV リポジトリーの場所が正規表現の一致を使用して設定されている場合に httpd が正常に動作します
以前は、Apache HTTP Server で正規表現の一致 (LocationMatch など) を使用して Distributed Authoring and Versioning (DAV) リポジトリーが設定されている場合、mod_dav および httpd モジュールがパス名からリポジトリーのルートを特定できませんでした。その結果、httpd は、サードパーティープロバイダー (たとえば、Subversion の mod_dav_svn モジュール) からのリクエストを処理できませんでした。
この更新により、httpd.conf ファイルの新しい DavBasePath ディレクティブを使用して、リポジトリーのルートパスを指定できるようになりました。以下に例を示します。
<LocationMatch "^/repos/">
DAV svn
DavBasePath /repos
SVNParentPath /var/www/svn
</LocationMatch>
<LocationMatch "^/repos/">
DAV svn
DavBasePath /repos
SVNParentPath /var/www/svn
</LocationMatch>
これにより、DAV リポジトリーの場所が正規表現の一致を使用して設定されている場合でも、httpd はリクエストを正常に処理します。
DBD::MySQL ドライバーが、caching_sha2_password が有効な MySQL 8 サーバーへの TLS 暗号化接続を確立するのに失敗しなくなりました
以前のリリースでは、perl-DBD-MySQL パッケージが libmariadb ライブラリーに誤ってリンクされていました。そのため、次の条件がすべて当てはまる場合、Perl アプリケーションが接続を確立できませんでした。
- アプリケーションが MySQL 8 サーバーに接続している。
-
MySQL サーバー設定で
caching_sha2_passwordオプションが有効になっている。 -
接続で
DBI→connect with mysql_ssl=1オプションが使用されている。
この更新により、ドライバーが libmysql-client に対してリンクされました。その結果、Perl アプリケーションは、上記の状況で TLS 暗号化接続の確立に失敗しなくなりました。