4.6. インフラストラクチャーサービス


RHEL に dyninst バージョン 13.0.0 が搭載されました

dyninst フレームワークがアップストリームバージョン 13.0.0 にリベースされました。このバージョンでは、次の機能拡張が提供されています。

  • AMD GPU バイナリーのサポートが向上しました。
  • x86 命令と C++ DWARF 構造の解析が改善されました。

詳細は、アップストリームのドキュメント を参照してください。

Jira:RHEL-87002

RHEL に SystemTap バージョン 5.3 が搭載されました

SystemTap がバージョン 5.3 にリベースされました。マルチスレッド解析機能により初期化時間が数秒短縮され、起動のパフォーマンスが向上しました。

Jira:RHEL-87000

elfutils がバージョン 0.193 にリベースされました

elfutils 0.193 が RHEL 9.7 で利用可能になりました。この更新の主な変更点は次のとおりです。

  • debuginfod が、Web API において CORS (Web アプリケーションからのアクセス) をサポートし、--cors オプションを提供するようになりました。新しい --listen-address オプションを使用すると、HTTP リッスンソケットを特定の IPv4 または IPv6 アドレスにバインドできます。debuginfod クライアントは、ダウンロードしたファイルと一緒に x-debuginfod-* HTTP ヘッダーをキャッシュするようになりました。
  • libdw ライブラリーに、dwarf_language および dwarf_language_lower_bound 関数が追加されました。また、DWARF6 言語メタデータのサポートが強化され、Nim、Dylan、Algol68、V、および Mojo の新しい言語定数も追加されました。dwarf_srclang 関数は、DWARF6 言語定数と上位互換性があります。
  • 実験的なインターフェイスである libdwfl_stacktrace は、スタックサンプルをアンワインドしてコールチェーンに変換し、複数のプロセスの ELF データをキャッシュできます。このインターフェイスは、まず perf_events スタックのサンプルデータをサポートし、テクノロジープレビューとして提供されます。
  • libelf ライブラリーで、64K を超えるセクションを持つ ELF ファイルに対応するために、elf_scnshndx の実装がより堅牢になりました。
  • readelf ツールによる破損した ELF データの処理が改善されました。--section-headers オプションの出力に、セクションフラグの意味を説明するキーが含まれるようになりました。

Jira:RHEL-86971

valgrind がアップストリームバージョン 3.25.1 にアップグレードされました

バージョン 3.24.0 (RHEL 9.6) からアップストリームバージョン 3.25.1 (RHEL 9.7) へのアップグレードにより、次の主な機能拡張が提供されます。

  • zstd によって圧縮されたデバッグセクションのサポートが追加されました。
  • Linux システムコール (landlock*、io_pgetevents、open_tree、move_mount、fsopen、fsconfig、fsmount、fspick、userfaultfd) のサポートの拡張。
  • ファイル記述子のトラッキング強化: --track-fds=yes および --track-fds=all が、継承されたファイル記述子に、標準入力、標準出力、および標準エラーと同じ動作を適用します。
  • 新しいオプション --modify-fds=high (--track-fds=yes とともに使用) は、最初に大きい番号の記述子を割り当てることで、記述子の再利用に関する問題の検出を支援します。
  • Helgrind の設定: ロックされていないミューテックスに対して pthread_cond_signal および pthread_cond_broadcast を呼び出した場合の警告が、--check-cond-signal-mutex=yes|no (デフォルト: no) によって制御されるようになりました。

アーキテクチャー固有の機能拡張:

  • 新しい IBM Z (s390x) NNPA ハードウェアのサポート。

Jira:RHEL-86998

valgrind パッケージが柔軟なインストールのためにサブパッケージに分割されました

この更新前は、valgrind パッケージにおいて、すべてのコンポーネントが 1 つのパッケージに含まれていました。その結果、必要のない機能をインストールする必要がありました。

この更新により、valgrind パッケージは複数のサブパッケージに分割されました。その結果、valgrind のコア機能、後処理スクリプト、GDB 統合、ドキュメントなど、必要なコンポーネントのみをインストールできるようになりました。

Jira:RHEL-75468[1]

Valkey 8 が利用可能になりました

高度なキーバリューストアである Valkey 8 が RHEL で利用可能になりました。これはデータ構造サーバーとして機能し、キーに次のようなさまざまなデータ型を格納できます。

  • 文字列
  • ハッシュ
  • リスト
  • セット
  • ソート済みセット

Valkey はクライアントと完全に互換性があり、Redis の代替として機能します。

Jira:RHEL-89978[1]

fs.protected_regular および fs.protected_fifos sysctls パラメーターがデフォルトで有効になります

以前、一部のデータスプーフィング攻撃を困難にするために、RHEL 9 カーネルに fs.protected_regular および fs.protected_fifos sysctls パラメーターが追加されました。現在、これらのパラメーターはデフォルトで有効になります。これにより、インストールのセキュリティーが向上します。これらの sysctls パラメーターを無効にするには、/etc/sysctl.d/60-protected.conf ファイルに次の行を追加してください。

  • fs.protected_regular = 0
  • fs.protected_fifos = 0

Jira:RHEL-50534[1]

BrowseOptionsUpdate ディレクティブが RHEL で利用可能になりました

BrowseOptionsUpdate ディレクティブは、デフォルトの印刷オプションのソースと更新頻度を決定します。このディレクティブは、システムがオプションをローカルシステムから取得するか、リモート印刷サーバーから取得するかを指定します。さらに、オプションをサービスの起動時に更新するか、一定の間隔で更新するか、まったく更新しないかを指定します。

必要な動作を実現するために、BrowseOptionsInterval ディレクティブとその値を /etc/cups/cups-browsed.conf ファイルに追加できるようになりました。このディレクティブには以下の値を指定できます。

  • None (デフォルト): 以前のセッションから作成されたローカルファイルが、デフォルトのオプションを読み込みます。
  • Static: cups-browsed サービスが、起動時にリモートサーバーからデフォルトのオプションを取得します。
  • Dynamic: システムが、/etc/cups/cups-browsed.conf ファイルで定義されている BrowseInterval 値に従ってデフォルトオプションを更新します。

注記: BrowseOptionsInterval ディレクティブの値を変更した後は、サービスを再起動する必要があります。

Jira:RHEL-6519[1]

RHEL 10 では gpsd がバージョン 3.26.1 で提供されます

RHEL 10 では、gpsd tools パッケージがバージョン 3.26.1 で提供されます。このバージョンでは、u-blox レシーバーのサポートが強化されています。

Jira:RHEL-90132[1]

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