6.3. 外部プロバイダーネットワーク
6.3.1. 外部プロバイダーからのネットワークのインポート
外部ネットワークプロバイダー (OpenStack Networking または OpenStack Neutron REST API を実装するサードパーティープロバイダー) を使用するには、そのプロバイダーを Manager に登録します。詳しくは、「ネットワークプロビジョニングのための OpenStack Networking サービス (Neutron) インスタンスの追加」 または 「外部ネットワークプロバイダーの追加」を参照してから、以下の手順に従って、そのプロバイダーによって提供されているネットワークを Manager にインポートし、仮想マシンがそのネットワークを使用できるようにします。
手順6.14 外部プロバイダーからのネットワークのインポート
- ネットワーク タブをクリックします。
- ネットワークのインポート ウィンドウが開きます。ボタンをクリックすると
図6.3 ネットワークのインポートウィンドウ
- ネットワークプロバイダー のドロップダウンリストから外部プロバイダーを選択します。プロバイダーが提供するネットワークは自動的に検出され、プロバイダーネットワーク 一覧に表示されます。
- チェックボックスを使用して、プロバイダーネットワーク 一覧からインポートするネットワークを選択し、下向きの矢印をクリックしてそのネットワークを インポートするネットワーク 一覧に移動します。
- インポートするネットワークの名前は、カスタマイズすることが可能です。名前をカスタマイズするには、名前 のコラムでそのネットワークの名前をクリックして編集します。
- データセンター ドロップダウンリストから、ネットワークのインポート先となるデータセンターを選択します。
- オプションとして、ネットワークの使用が全ユーザーに許可されないようにするには、インポートするネットワーク リストのネットワークの 全ユーザーに許可 チェックボックスのチェックを外します。
選択したネットワークは、ターゲットのデータセンターにインポートされ、仮想マシンにアタッチできるようになります。詳しくは、『仮想マシン管理ガイド』の「新規ネットワークインターフェースの追加」のセクションを参照してください。
6.3.2. 外部プロバイダーネットワークの使用における制限事項
以下の制限事項は、Red Hat Virtualization 環境内の外部プロバイダーからインポートした論理ネットワークの使用に適用されます。
- 外部プロバイダーから提供される論理ネットワークは、仮想マシンネットワークとして使用する必要があり、ディスプレイネットワークとしては使用できません。
- 同じ論理ネットワークを複数回インポートすることが可能ですが、インポート先が異なるデータセンターの場合のみです。
- 外部プロバイダーによって提供される論理ネットワークは、Manager 内で編集することはできません。外部プロバイダーによって提供される論理ネットワークの情報を編集するには、その論理ネットワークを提供する外部プロバイダーから直接、論理ネットワークを編集する必要があります。
- ポートミラーリングは、外部プロバイダーによって提供される論理ネットワークに接続された仮想ネットワークインターフェースカードには使用できません。
- 外部プロバイダーが提供する論理ネットワークを仮想マシンが使用している場合には、その論理ネットワークが仮想マシンにより使用されている間は、Manager からそのプロバイダーを削除することはできません。
- 外部プロバイダーによって提供されるネットワークは、必須ではありません。このため、そのような論理ネットワークがインポートされたクラスターのスケジューリングでは、ホストの選択中にそれらの論理ネットワークは考慮されません。また、そのような論理ネットワークがインポートされたクラスター内のホスト上の論理ネットワークの可用性を確保するのは、ユーザーの責任となります。
重要
外部プロバイダーからインポートされた論理ネットワークは、Red Hat Enterprise Linux ホスト以外とは互換性がないため、RHVH で実行されている仮想マシンには割り当てることはできません。
6.3.3. 外部プロバイダーの論理ネットワーク上のサブネット設定
6.3.3.1. 外部プロバイダーの論理ネットワーク上のサブネット設定
外部プロバイダーが提供する論理ネットワークは、その論理ネットワークに 1 つ以上のサブネットが定義されていないと、仮想マシンに IP アドレスを割り当てることができません。サブネットが定義されていない場合は、仮想マシンには IP アドレスが割り当てられません。またサブネットが 1 つの場合は、そのサブネットから仮想マシンに IP アドレスが割り当てられ、サブネットが複数ある場合は、使用可能なサブネットのいずれかから IP アドレスが割り当てられます。論理ネットワークをホストする外部ネットワークプロバイダーが提供する DHCP サービスは、これらの IP アドレスを割り当てる役割を果たします。
Red Hat Virtualization Manager では、インポートされた論理ネットワーク上で事前定義されているサブネットが自動的に検出されますが、Manager 内で論理ネットワークにサブネットを追加したり、サブネットを削除したりすることも可能です。
6.3.3.2. 外部プロバイダーの論理ネットワークへのサブネット追加
外部プロバイダーが提供する論理ネットワークにサブネットを作成します。
手順6.15 外部プロバイダーの論理ネットワークへのサブネット追加
- ネットワーク タブをクリックします。
- 外部プロバイダーにより提供される論理ネットワークのうち、サブネットを追加する論理ネットワークをクリックします。
- 詳細ペインの サブネット タブをクリックします。
- 新規外部サブネット ウィンドウを開きます。ボタンをクリックし、
図6.4 新規外部サブネットウィンドウ
- 新規サブネットの 名前 と CIDR を入力します。
- IP バージョン のドロップダウンメニューから、IPv4 または IPv6 のいずれかを選択します。
6.3.3.3. 外部プロバイダーの論理ネットワークからのサブネット削除
外部プロバイダーが提供する論理ネットワークからサブネットを削除します。
手順6.16 外部プロバイダーの論理ネットワークからのサブネット削除
- ネットワーク タブをクリックします。
- 外部プロバイダーにより提供される論理ネットワークのうち、サブネットを削除する論理ネットワークをクリックします。
- 詳細ペインの サブネット タブをクリックします。
- 削除するサブネットをクリックします。