1.3. スケジューリングポリシー
スケジューリングポリシーとは、そのスケジューリングポリシーが適用されるクラスター内のホスト間で仮想マシンを分散するロジックを定義する一式のルールです。スケジューリングポリシーは、フィルター、加重値、負荷分散ポリシーを組み合わせてこのロジックを決定します。Red Hat Virtualization Manager はデフォルトで Evenly_Distributed、InClusterUpgrade、None、Power_Saving、および VM_Evenly_Distributed の 5 つのポリシーを提供しますが、より高い粒度で仮想マシンの分散を制御することが可能な、新しいスケジューリングポリシーを定義することもできます。
1.3.1. スケジューリングポリシーの作成
新規スケジューリングポリシーを作成して、Red Hat Virtualization 環境内の特定のクラスターで仮想マシンを分散するロジックを制御することができます。
手順1.3 スケジューリングポリシーの作成
- 管理ポータルのヘッダーバーで 設定 ウィンドウを開きます。ボタンをクリックして
- スケジューリングポリシー をクリックしてスケジューリングポリシーのタブを表示します。
- 新規スケジューリングポリシー ウィンドウを開きます。をクリックして
図1.6 新規スケジューリングポリシーウィンドウ
- スケジューリングポリシーの 名前 と 説明 を入力します。
- フィルターモジュールを設定します。
- フィルターモジュール セクションで、スケジューリングポリシーに適用する対象のフィルターモジュールを 無効なフィルター セクションから 有効なフィルター セクションにドラッグ&ドロップします。
- 特定のフィルターモジュールを 最初 に設定して優先順位を最も高くすることや、最後 に設定して優先順位を最も低くして基本的な最適化を行うことも可能です。優先順位を設定するには、任意のフィルターモジュールを右クリックし、カーソルで 位置 をポイントして 最初 または 最後 を選択します。
- 加重値モジュールを設定します。
- 加重値モジュール セクションで、スケジューリングポリシーに適用する対象の加重値モジュールを 無効な加重値 セクションから 有効な加重値と係数 セクションにドラッグ&ドロップします。
- 有効な加重値と係数の左側にあるまたは ボタンを使用して、それらのモジュールの加重値を増減します。
- 負荷分散ポリシーを指定します。
- ロードバランサー セクションのドロップダウンメニューで、スケジューリングポリシーに適用する負荷分散ポリシーを選択します。
- プロパティー セクションのドロップダウンメニューで、スケジューリングポリシーに適用する負荷分散のプロパティーを選択し、そのプロパティーの右側にあるテキストフィールドに値を指定します。
1.3.2. 新規スケジューリングポリシーおよびスケジューリングポリシーの編集ウィンドウの設定
以下の表には、新規スケジューリングポリシー と スケジューリングポリシーの編集 のウィンドウで使用できるオプションについての説明をまとめています。
フィールド名
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説明
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名前
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スケジューリングポリシーの名前。ここで指定した名前は、Red Hat Virtualization Manager でスケジューリングポリシーを参照するのに使用されます。
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説明
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スケジューリングポリシーの説明。このフィールドへの入力は推奨されますが、必須ではありません。
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フィルターモジュール
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クラスター内の仮想マシンを実行することのできるホストを制御するためのフィルターのセット。フィルターを有効にすると、そのフィルターにより指定されている以下のような条件を満たさないホストは除外されます。
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加重値モジュール
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仮想マシンを実行することのできるクラスター内のホストを決定する際に考慮される要素の相対的な優先順位を制御するための加重値
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ロードバランサー
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このドロップダウンメニューにより、適用する負荷分散モジュールを選択することができます。負荷分散モジュールは、高使用率から低使用率のホストへの仮想マシン移行に使用されるロジックを決定します。
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プロパティー
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このドロップダウンメニューでは、負荷分散モジュールのプロパティーを追加/削除することができます。このメニューは、スケジューリングポリシーで負荷分散モジュールを選択した場合にのみに利用できます。デフォルトではプロパティーは定義されず、提供されるプロパティーは選択した負荷分散モジュール固有です。
または ボタンを使用して負荷分散モジュールにプロパティーを追加/削除します。
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