15.5.2. 同期合意の作成
同期合意は、Active Directoryドメインへの 接続 を作成するため、IdM サーバー上では ipa-replica-manage connect コマンドを使用して作成します。同期合意の作成オプションは、表15.2「同期合意のオプション」に記載されています。
- Active Directory サーバーと IdM サーバーが、「Active Directory および IdM CA 証明書の信頼」にあるように相互の CA 証明書を信頼していることを確認してください。
- IdM サーバー上の既存の Kerberos 資格情報を削除します。
$ kdestroy
- ipa-replica-manage コマンドを使用して Windows 同期合意を作成します。これには、
--winsync
オプションが必要です。パスワードとユーザーアカウントを同期する場合は、--passsync
オプションも使用して、パスワード同期に使用するパスワードを設定します。--binddn
および--bindpwd
オプションを指定すると、IdM が Active Directory サーバーへの接続に使用する Active Directory サーバー上のシステムアカウントにユーザー名およびパスワードを設定します。$ ipa-replica-manage connect --winsync --binddn cn=administrator,cn=users,dc=example,dc=com --bindpw Windows-secret --passsync secretpwd --cacert /etc/openldap/cacerts/windows.cer adserver.example.com -v
- プロンプトが出されたら、Directory Manager のパスワードを入力します。
- 任意。「パスワード同期のセットアップ」 に説明されているようにパスワードの同期を設定します。
オプション | Description |
---|---|
--winsync | 同期合意として指定します。 |
--binddn | 同期 ID の完全なユーザーの DN を指定します。これは、IdM LDAP サーバーが Active Directory にバインドするために使用するユーザーの DN です。このユーザーは Active Directory ドメインに存在しており、Active Directory サブツリーに replicator、read、search、write のパーミッションが必要です。 |
--bindpw | 同期ユーザーのパスワードを指定します。 |
--passsync | 同期を行う Windows ユーザーアカウントのパスワードを指定します。 |
--cacert | Active Directory CA 証明書の完全パスおよびファイル名を指定します。この証明書は、「Active Directory および IdM CA 証明書の信頼」にエクスポートされます。 |
--win-subtree | 同期するユーザーが含まれる Windows ディレクトリーサブツリーの DN を指定します。デフォルト値は cn=Users,$SUFFIX です。 |
AD_server_name | Active Directory ドメインコントローラーのホスト名を指定します。 |