検索

15.7. リバランスパフォーマンスチューニングの概要

download PDF

クラスターリバランスのパフォーマンスチューニングオプションを調整できます。これらのオプションは、リバランスのパーティションレプリカおよびリーダーシップの移動が実行される方法を制御し、また、リバランス操作に割り当てられた帯域幅も制御します。

パーティション再割り当てコマンド

最適化プロポーザル は、個別のパーティション再割り当てコマンドで構成されています。プロポーザルを開始すると、Cruise Control サーバーはこれらのコマンドを Kafka クラスターに適用します。

パーティション再割り当てコマンドは、以下のいずれかの操作で構成されます。

  • パーティションの移動: パーティションレプリカとそのデータを新しい場所に転送します。パーティションの移動は、以下の 2 つの形式のいずれかになります。

    • ブローカー間の移動: パーティションレプリカを、別のブローカーのログディレクトリーに移動します。
    • ブローカー内の移動: パーティションレプリカを、同じブローカーの異なるログディレクトリーに移動します。
  • リーダーシップの移動: パーティションのレプリカのリーダーを切り替えます。

Cruise Control によって、パーティション再割り当てコマンドがバッチで Kafka クラスターに発行されます。リバランス中のクラスターのパフォーマンスは、各バッチに含まれる各タイプの移動数に影響されます。

パーティション再割り当てコマンドを設定するには、「 リバランスチューニングオプション」を参照し てください。

レプリカの移動ストラテジー

クラスターリバランスのパフォーマンスは、パーティション再割り当てコマンドのバッチに適用される レプリカ移動ストラテジー の影響も受けます。デフォルトでは、Cruise Control は BaseReplicaMovementStrategy を使用します。これは、生成された順序でコマンドを適用します。ただし、プロポーザルの初期に非常に大きなパーティションの再割り当てがある場合、このストラテジーによって他の再割り当ての適用が遅くなる可能性があります。

Cruise Control は、最適化プロポーザルに適用できる代替のレプリカ移動ストラテジーを 3 つ提供します。

  • PrioritizeSmallReplicaMovementStrategy: サイズの昇順で再割り当てを並べ替えます。
  • PrioritizeLargeReplicaMovementStrategy: サイズの降順で再割り当てを並べ替えます。
  • PostponeUrpReplicaMovementStrategy: 非同期のレプリカがないパーティションのレプリカの再割り当てを優先します。

これらのストラテジーをシーケンスとして設定できます。最初のストラテジーは、内部ロジックを使用して 2 つのパーティション再割り当ての比較を試みます。再割り当てが同等である場合は、順番を決定するために再割り当てをシーケンスの次のストラテジーに渡します。

レプリカの移動ストラテジーを設定するには、「 リバランスチューニングオプション」を参照し てください。

リバランスチューニングオプション

Cruise Control には、リバランスパラメーターを調整する設定オプションが複数あります。これらのオプションは以下の方法で設定されます。

  • プロパティーとして、cruisecontrol.properties ファイルのデフォルトの Cruise Control 設定のプロパティー。
  • /rebalance エンドポイントへの POST リクエストのパラメーター

両方の方法に関連する設定は、以下の表で説明されています。

表15.3 リバランスパフォーマンスチューニングの設定
プロパティーおよびリクエストパラメーターの設定説明デフォルト値

num.concurrent.partition.movements.per.broker

各パーティション再割り当てバッチでのブローカー間パーティション移動の最大数。

5

concurrent_partition_movements_per_broker

num.concurrent.intra.broker.partition.movements

各パーティション再割り当てバッチでのブローカー内パーティション移動の最大数。

2

concurrent_intra_broker_partition_movements

num.concurrent.leader.movements

各パーティション再割り当てバッチにおけるパーティションリーダー変更の最大数。

1000

concurrent_leader_movements

default.replication.throttle

パーティション再割り当てに割り当てる帯域幅(バイト/秒単位)

null(制限なし)

replication_throttle

default.replica.movement.strategies

パーティション再割り当てコマンドが、生成されたプロポーザルに対して実行される順番を決定するために使用されるストラテジー (優先順位順) の一覧。PrioritizeSmallReplicaMovementStrategyPrioritizeLargeReplicaMovementStrategy、および PostponeUrpReplicaMovementStrategy の 3 つのストラテジーがあります。

このプロパティーでは、ストラテジークラスの完全修飾名のコンマ区切りリストを使用します(各クラス名の先頭に com.linkedin.kafka.cruisecontrol.executor.strategy. を追加します)。

パラメーターには、レプリカの移動ストラテジーのクラス名のコンマ区切りリストを使用します。

BaseReplicaMovementStrategy

replica_movement_strategies

デフォルト設定を変更すると、リバランスの完了までにかかる時間と、リバランス中の Kafka クラスターの負荷に影響します。値を小さくすると負荷は減りますが、かかる時間は長くなり、その逆も同様です。

関連情報

Red Hat logoGithubRedditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

© 2024 Red Hat, Inc.