第6章 クラスターリソースの設定
本章ではクラスター内にリソースを設定する方法について説明していきます。
6.1. リソースの作成
次のコマンドを使用してクラスターリソースを作成します。
pcs resource create resource_id [standard:[provider:]]type [resource_options] [op operation_action operation_options [operation_action operation options]...] [meta meta_options...] [clone [clone_options] | master [master_options] | --group group_name [--before resource_id | --after resource_id] | [bundle bundle_id] [--disabled] [--wait[=n]]
--group
オプションを指定すると、名前付きのリソースグループにリソースが追加されます。グループが存在しない場合は作成され、そのグループにリソースが追加されます。リソースグループの詳細は 「リソースグループ」 を参照してください。
--before
および --after
オプションは、リソースグループに含まれるリソースを基準にして、追加するリソースの位置を指定します。
--disabled
オプションは、リソースが自動的に起動しないことを示しています。
次のコマンドは、標準
ocf
、プロバイダー heartbeat
、およびタイプ IPaddr2
という名前の VirtualIP
という名前のリソースを作成します。このリソースのフローティングアドレスは 192.168.0.120 で、システムはリソースが 30 秒毎に実行されるかどうかをチェックします。
# pcs resource create VirtualIP ocf:heartbeat:IPaddr2 ip=192.168.0.120 cidr_netmask=24 op monitor interval=30s
standard と provider のフィールドを省略して次のようにすることもできます。デフォルトは
ocf
の標準および ハートビート
のプロバイダーに設定されます。
# pcs resource create VirtualIP IPaddr2 ip=192.168.0.120 cidr_netmask=24 op monitor interval=30s
設定したリソースを削除する場合は、次のコマンドを実行します。
pcs resource delete resource_id
たとえば、次のコマンドは、リソース ID が
VirtualIP
の既存のリソースを削除します。
# pcs resource delete VirtualIP
- pcs resource create コマンドのフィールド resource_id、standard、provider、および type フィールドの詳細は、「リソースのプロパティー」 を参照してください。
- リソースごとにパラメーターを指定する方法は 「リソース固有のパラメーター」 を参照してください。
- リソースの動作をクラスターが決定する場合に使用するリソースのメタオプションを定義する方法は 「リソースのメタオプション」 を参照してください。
- リソースで行う動作を定義する方法は 「リソースの動作」 を参照してください。
clone
オプションを指定すると、クローンリソースが作成されます。master
オプションを指定すると、クローンリソースが作成されます。リソースのクローンや、複数モードのリソースに関する詳細は 9章高度な設定 を参照してください。