10.3. パフォーマンス分析と可観測性ツール
10.3.1. カーネル内の bpftool
bpftool
ユーティリティーを使用すると、拡張 Berkeley Packet Filtering (eBPF) に基づくプログラムとマップの検査および簡単な操作を行うことができます。bpftool は
カーネルソースツリーの一部であり、カーネル パッケージのサブパッケージとして含まれる bpftool パッケージによって提供されます。
10.3.2. eBPF がテクノロジープレビューとして利用可能に
eBPF (extended Berkeley Packet Filtering) 機能は、テクノロジープレビューとしてネットワーキングおよびトレースの両方に利用できます。eBPF を使用すると、ユーザー空間はカスタムプログラムをさまざまなポイント (ソケット、トレースポイント、パケット受信) に接続してデータを受信して処理できるようにします。この機能には、新しいシステムコール bpf()
が含まれます。これは、様々な種類のマップの作成と、様々な種類のプログラムの更新に対応します。bpf()
は、root など、CAP_SYS_ADMIN
が付与されているユーザーのみが利用できます。詳細は、man ページの bpf
(2) を参照してください。
10.3.3. BCC がテクノロジープレビューとして利用可能に
BPF コンパイラーコレクション (BCC) は、
効率的なカーネルトレースおよび操作プログラムを作成するためのユーザースペースツールキットであり、RHEL 8 ではテクノロジープレビューとして利用できます。BCC は
、拡張 Berkeley Packet Filtering (eBPF)
を使用して、Linux オペレーティングシステムの I/O 分析、ネットワーク、および監視用のツールを提供します。