14.4. バージョン制御システム
RHEL 8 は、次のバージョン管理システムを提供します。
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Git 2.18
は、分散アーキテクチャーを持つ分散型リビジョン管理システムです。 -
Mercurial 4.8
は、大規模プロジェクトを効率的に処理するために設計された、軽量の分散バージョン管理システムです。 -
Subversion 1.10
は、集中型管理システムです。
RHEL 7 で利用できた Concurrent Versions System (CVS) および Revision Control System (RCS) は、RHEL 8 では配布されていません。
14.4.1. Subversion 1.10
への主な変更点
Subversion 1.10
には、RHEL 7 で配布されたバージョン 1.7 以降に追加された新機能と、次の互換性の変更が含まれています。
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言語バインディングに対応するのに使用される
Subversion
ライブラリーにおける非互換性のため、Subversion 1.10
のPython 3
バインディングは利用できません。したがって、Subversion
にPython
バインディングを必要とするアプリケーションには対応していません。 -
Berkeley DB
に基づくリポジトリーには対応しなくなりました。アップグレード前に、svnadmin dump
コマンドを使用して、Subversion 1.7
で作成したリポジトリーをバックアップします。RHEL 8 をインストールした後、svnadmin load
コマンドを使用してリポジトリーを復元します。 -
RHEL 7 の
Subversion 1.7
クライアントがチェックアウトした既存のワーキングコピーは、Subversion 1.10
で使用する前に新しい形式にアップグレードする必要があります。RHEL 8 をインストールしたら、各ワーキングコピーでsvn upgrade
コマンドを実行します。 -
https://
を使用してリポジトリーにアクセスするスマートカード認証には対応しなくなりました。