7.145. InstanceType 構造体
仮想マシンのハードウェア設定について説明します。
たとえば、medium
インスタンスタイプには、1 つの仮想 CPU と 4GiB のメモリーが含まれています。これは最上位のエンティティーです (たとえば、データセンターやクラスターにバインドされていません)。インスタンスタイプに使用され、仮想マシンおよびテンプレートタイプに共通する属性は次のとおりです。
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console
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cpu
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custom_cpu_model
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Custom Emulated Machine
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display
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high_availability
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io
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memory
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memory_policy
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migration
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migration_downtime
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os
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rng_device
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Soundcard Enabled
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usb
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virtio-scsi
インスタンスタイプとテンプレートの両方から仮想マシンを作成する場合、仮想マシンはインスタンスタイプからハードウェア設定を継承します。
ほとんどのテンプレート属性はインスタンスタイプでは使用されませんが、インスタンスタイプはその属性をテンプレートエンティティーから継承します。
名前 | タイプ | 概要 |
---|---|---|
| 自動 CPU および NUMA 設定を適用するかどうか、およびその適用方法を指定します。 | |
| 仮想マシンの BIOS 設定への参照。 | |
| このオブジェクトに関するコメントを含むフリーテキスト。 | |
| この仮想マシン用に設定されたコンソール。 | |
| 仮想マシン CPU の設定。 | |
| CPU および NUMA 設定を適用するかどうか、またどのように適用するかを指定します。 | |
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| 仮想マシンの作成日。 | |
| 仮想マシンのカスタム互換性バージョン。 | |
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| さまざまなフックを設定するために VDSM に送信されるプロパティー。 | |
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| プレーンテキストでの人間が判読できる説明。 | |
| 仮想マシンの表示設定。 | |
| この仮想マシン用に設定されたドメイン。 | |
| 仮想マシンの高可用性設定。 | |
| 一意の ID | |
| 仮想マシンの初期化設定への参照。 | |
| IO スレッドのパフォーマンスチューニング用。 | |
| 仮想マシンの大きなアイコン。 | |
| この仮想マシン/テンプレートリースが存在するストレージドメインへの参照。 | |
| 仮想マシンのメモリー (バイト単位)。 | |
| 仮想マシンのメモリー管理設定への参照。 | |
| 実行中の仮想マシンの別のホストへの移行設定への参照。 | |
| 別のホストへのライブマイグレーション中に仮想マシンが応答しないでいられる最大時間 (ミリ秒)。 | |
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| 人間が判読できるプレーンテキストでの名前。 | |
| この仮想マシンのオリジン。 | |
| 仮想マシンにインストールされているオペレーティングシステムのタイプ。 | |
| 仮想マシンの配置ポリシーの設定。 | |
| この仮想マシンの乱数ジェネレーターデバイスの設定。 | |
| クラスター内の仮想マシンのシリアル番号。 | |
| 仮想マシンの小さなアイコン。 | |
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| この仮想マシンが設定されているシングルサインオン設定への参照。 | |
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| テンプレートのステータス。 | |
| ストレージエラー後に仮想マシンを再開する方法を決定します。 | |
| oVirt によって設定された仮想マシンのタイムゾーン。 | |
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| 仮想マシンがデスクトップとサーバーのどちらに最適化されているかを決定します。 | |
| この仮想マシンの USB デバイスの設定 (カウント、タイプ)。 | |
| これが別のテンプレートのベースバージョンであるかサブバージョンであるかを示します。 | |
| VirtIO SCSI 設定への参照。 | |
| このフィールドの Virtio-SCSI contoller のキュー数には virtioScsiMultiQueuesEnabled が true である必要があります。詳細は virtioScsiMultiQueuesEnabled を参照してください。 | |
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| このテンプレートに関連付けられている仮想マシンの設定。 |
7.145.1. auto_pinning_policy
自動 CPU および NUMA 設定を適用するかどうか、およびその適用方法を指定します。
エンジンのバージョン 4.5 以降、この操作は非推奨になり、後方互換性のためにのみ保持されます。これは今後、削除される可能性があります。代わりに CpuPinningPolicy を使用してください。
7.145.2. cpu
仮想マシン CPU の設定。
ソケット設定は、仮想マシンを再起動せずに更新できます。コアとスレッドは再起動する必要があります。
たとえば、ソケットの数をすぐに 4 に変更し、再起動後にコアとスレッドの数を 2 に変更するには、以下のリクエストを送信します。
PUT /ovirt-engine/api/vms/123
リクエスト本文は以下のようになります。
<vm> <cpu> <topology> <sockets>4</sockets> <cores>2</cores> <threads>2</threads> </topology> </cpu> </vm>
7.145.3. cpu_pinning_policy
CPU および NUMA 設定を適用するかどうか、またどのように適用するかを指定します。指定されていない場合、CPU ピニング文字列の以前の動作により、CpuPinningPolicy が None または Manual に決定されます。
7.145.4. custom_compatibility_version
仮想マシンのカスタム互換性バージョン。
仮想マシンを独自の互換性バージョンにカスタマイズできるようにします。custom_compatibility_version
が設定されている場合、この特定の仮想マシンのクラスター互換性バージョンをオーバーライドします。
仮想マシンの互換バージョンは、仮想マシンが格納されているデータセンターによって制限され、仮想マシンが実行される予定のホストの機能に対してチェックされます。
7.145.5. high_availability
仮想マシンの高可用性設定。設定されている場合、仮想マシンが予期せずダウンしたときに自動的に再起動されます。
7.145.6. initialization
仮想マシンの初期化設定への参照。
Red Hat Virtualization 4.1.8 以降、このプロパティーは空のタグを送信することでクリアできます。
たとえば、initialization
属性をクリアするには、次のようなリクエストを送ります。
PUT /ovirt-engine/api/vms/123
リクエスト本文は以下のようになります。
<vm> <initialization/> </vm>
このようなリクエストへのレスポンス、およびヘッダー All-Content: true
を持つリクエストには、引き続きこの属性が含まれます。
7.145.7. large_icon
仮想マシンの大きなアイコン。ユーザーが設定するか、オペレーティングシステムに従って設定されたイメージを参照します。
7.145.8. lease
この仮想マシン/テンプレートリースが存在するストレージドメインへの参照。
リースを使用して実行している仮想マシンは、この仮想マシンの別のインスタンスが別のホストで実行されるのを防ぐために、実行中にリースが別のホストによって取得されていないことを確認する必要があります。これにより、高可用性の仮想マシンでスプリットブレインが保護されます。このテンプレートから作成された仮想マシンを、このストレージドメインをリースの場所として事前設定するために、テンプレートにリース用に定義されたストレージドメインを含めることもできます。
7.145.9. memory
仮想マシンのメモリー (バイト単位)。
たとえば、1 ギビバイト (GiB) のメモリーを含むように仮想マシンを更新するには、次の要求を送信します。
PUT /ovirt-engine/api/vms/123
リクエスト本文は、以下のようになります。
<vm> <memory>1073741824</memory> </vm>
メモリーホットプラグは、Red Hat Virtualization 3.6 以降でサポートされています。上記の例を使用して、仮想マシンが up 状態のときにメモリーを増やすことができます。サイズの増分は、HotPlugMemoryBlockSizeMb
設定値 (デフォルトでは 256 MiB) の値で割り切れる必要があります。メモリーサイズの増分がこの値で割り切れない場合、メモリーサイズの変更は次の実行設定にのみ保存されます。メモリーのホットプラグ操作が成功するたびに、1 つまたは 2 つの新しいメモリーデバイスが作成されます。
メモリーのホットアンプラグは、Red Hat Virtualization 4.2 以降でサポートされています。メモリーのホットアンプラグは、仮想マシンの状態が up の場合にのみ実行できます。ホットアンプラグ操作で取り外すことができるのは、以前にホットプラグされたメモリーデバイスのみです。要求されたメモリーの減少分は、以前にホットプラグされたメモリーデバイスの組み合わせのサイズに一致するように切り捨てられます。要求されたメモリー値は、丸められずに次の実行設定に格納されます。
この例のメモリーは、次の式を使用してバイトに変換されます:
1 GiB = 230 バイト = 1073741824 バイト。
Red Hat Virtualization Manager は内部的に値を切り捨てて整数の MiB (1MiB = 220 バイト) にします。
7.145.10. migration
実行中の仮想マシンの別のホストへの移行設定への参照。
このメソッドが返す ID で移行ポリシーを照会する API はまだ実装されていません。/ovirt-engine/api/options/MigrationPolicies
を使用して、すべての移行ポリシーとその ID のリストを取得します。
7.145.11. migration_downtime
別のホストへのライブマイグレーション中に仮想マシンが応答しないでいられる最大時間 (ミリ秒)。
仮想マシンに対して明示的に設定するか、engine-config -s DefaultMaximumMigrationDowntime=[value]
で設定します。
7.145.12. origin
この仮想マシンのオリジン。
値:
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ovirt
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rhev
-
vmware
-
xen
-
external
-
hosted_engine
-
managed_hosted_engine
-
kvm
-
physical_machine
-
hyperv
7.145.13. placement_policy
仮想マシンの配置ポリシーの設定。
この設定を更新して、仮想マシンを 1 つ以上のホストにピニングできます。
複数のホストにピニングされた仮想マシンはライブマイグレーションできませんが、ホストに障害が発生した場合、高可用性になるように設定された仮想マシンは、仮想マシンがピニングされている他のホストの 1 つで自動的に再起動されます。
たとえば、仮想マシンを 2 つのホストに固定するには、以下のリクエストを送信します。
PUT /api/vms/123
リクエスト本文は以下のようになります。
<vm> <high_availability> <enabled>true</enabled> <priority>1</priority> </high_availability> <placement_policy> <hosts> <host> <name>Host1</name> </host> <host> <name>Host2</name> </host> </hosts> <affinity>pinned</affinity> </placement_policy> </vm>
7.145.14. small_icon
仮想マシンの小さなアイコン。ユーザーが設定するか、オペレーティングシステムに従って設定されたイメージを参照します。
7.145.15. sso
この仮想マシンが設定されているシングルサインオン設定への参照。コンソールを開くと、ユーザーは仮想マシンのオペレーティングシステムに自動的にサインインできます。
7.145.16. tpm_enabled
true
の場合、TPM デバイスが仮想マシンに追加されます。デフォルト値は false
です。このプロパティーは、"All-Content=true" ヘッダーが設定されている場合に、フェッチするときにのみ表示されます。
名前 | タイプ | 概要 |
---|---|---|
| テンプレートに接続された CD-ROM デバイスへの参照。 | |
| 仮想マシンが属するクラスターへの参照。 | |
| この仮想マシンによって使用される CPU プロファイルへの参照。 | |
| テンプレートに割り当てられたディスクへの参照。 | |
| テンプレートに接続されたグラフィックコンソールへの参照。 | |
| 仲介デバイスの設定。 | |
| Nic[] | テンプレートにアタッチされたネットワークインターフェイスへの参照。 |
| テンプレートに割り当てられたユーザーパーミッションへの参照。 | |
| この仮想マシンに設定されたクォータ設定への参照。 | |
| 仮想マシンが属するストレージドメインへの参照。 | |
| Tag[] | テンプレートにアタッチされたタグへの参照。 |
| テンプレートにアタッチされたウォッチドッグデバイスへの参照。 |