12.3. 永続ボリュームからのクラスターの復元


Kafka クラスターは、永続ボリューム (PV) が存在していれば、そこから復元できます。

たとえば、以下の場合に行います。

  • namespace が意図せずに削除された後。
  • OpenShift クラスター全体が失われた後でも PV がインフラストラクチャーに残っている場合。

12.3.1. namespace が削除された場合の復元

永続ボリュームと namespace の関係により、namespace の削除から復元することが可能です。PersistentVolume (PV) は、namespace の外部に存在するストレージリソースです。PV は、namespace 内部に存在する PersistentVolumeClaim (PVC) を使用して Kafka Pod にマウントされます。

PV の回収 (reclaim) ポリシーは、namespace が削除されるときにクラスターに動作方法を指示します。以下に、回収 (reclaim) ポリシーの設定とその結果を示します。

  • Delete (デフォルト) に設定すると、PVC が namespace 内で削除されるときに PV が削除されます。
  • Retain に設定すると、namespace の削除時に PV は削除されません。

namespace が意図せず削除された場合に PV から復旧できるようにするには、PV 仕様で persistentVolumeReclaimPolicy プロパティーを使用してポリシーを Delete から Retain にリセットする必要があります。

apiVersion: v1
kind: PersistentVolume
# ...
spec:
  # ...
  persistentVolumeReclaimPolicy: Retain

または、PV は、関連付けられたストレージクラスの回収 (reclaim) ポリシーを継承できます。ストレージクラスは、動的ボリュームの割り当てに使用されます。

ストレージクラスの reclaimPolicy プロパティーを設定することで、ストレージクラスを使用する PV が適切な回収 (reclaim) ポリシー で作成されます。ストレージクラスは、storageClassName プロパティーを使用して PV に対して設定されます。

apiVersion: v1
kind: StorageClass
metadata:
  name: gp2-retain
parameters:
  # ...
# ...
reclaimPolicy: Retain
apiVersion: v1
kind: PersistentVolume
# ...
spec:
  # ...
  storageClassName: gp2-retain
注記

Retain を回収 (reclaim) ポリシーとして使用しながら、クラスター全体を削除する場合は、PV を手動で削除する必要があります。そうしないと、PV は削除されず、リソースに不要な経費がかかる原因になります。

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