37.7. IdM クライアントで IdM ユーザーのホームディレクトリーをオーバーライドする ID ビューの追加


Identity Management (IdM) で ID ビューを作成し、特定のクライアント上の特定のユーザーに対して、ホームディレクトリーなどの POSIX 属性をオーバーライドします。これにより、グローバルなユーザー設定を変更することなく、ユーザー環境をカスタマイズできます。

たとえば、ID ビューを作成することで、IdM クライアント上の IdM ユーザーのホームディレクトリーをオーバーライドできます。

前提条件

  • IdM クライアントシステムへの root アクセス権がある。
  • admin などの必要な権限を持つユーザーとしてログインしている。

手順

  1. IdM クライアントで、idm_user がユーザーのホームディレクトリーとして使用するディレクトリーを作成します。

    # mkdir /home/user_1234/
  2. IdM クライアントで、ディレクトリーの所有権を変更します。

    # chown idm_user:idm_user /home/user_1234/
  3. IdM サーバーで ID ビューを作成します。たとえば、example_for_client1 という名前の ID ビューを作成するには、次のコマンドを実行します。

    $ ipa idview-add example_for_client1
    ---------------------------
    Added ID View "example_for_client1"
    ---------------------------
      ID View Name: example_for_client1
  4. IdM サーバーで、example_for_client1 ID ビューにユーザーオーバーライドを追加します。ユーザーのホームディレクトリーをオーバーライドするには、次のコマンドを実行します。

    • ipa idoverrideuser-add コマンドを入力します。
    • ID ビューの名前を追加します。
    • ユーザー名 (アンカーとも呼ばれます) を追加します。
    • --homedir オプションを追加します。
    $ ipa idoverrideuser-add example_for_client1 idm_user --homedir=/home/user_1234
    -----------------------------
    Added User ID override "idm_user"
    -----------------------------
      Anchor to override: idm_user
      Home directory: /home/user_1234/
  5. IdM サーバーで、example_for_client1client1.idm.example.com ホストに適用します。

    $ ipa idview-apply example_for_client1 --hosts=client1.idm.example.com
    -----------------------------
    Applied ID View "example_for_client1"
    -----------------------------
    hosts: client1.idm.example.com
    ---------------------------------------------
    Number of hosts the ID View was applied to: 1
    ---------------------------------------------
    注記

    ipa idview-apply コマンドでは、--hostgroups オプションも使用できます。このオプションは、ID ビューを、指定のホストグループに所属するホストに適用しますが、ホストグループ自体との関連付けは行いません。代わりに、--hostgroups オプションは、指定されたホストグループのメンバーを拡張して、各メンバーに --hosts オプションを個別に適用します。

    つまり、今後ホストがホストグループに追加されても、ID ビューは新しいホストには適用されません。

  6. 新しい設定を IdM クライアントシステムにすぐに適用するには、次の手順を実行します。

    1. IdM クライアントシステムに root として SSH 接続します。

      $ ssh root@client1
      Password:
    2. IdM クライアントで、SSSD キャッシュをクリアします。

      # sss_cache -E
    3. IdM クライアントで、SSSD デーモンを再起動します。
    # systemctl restart sssd

検証

  1. idm_user として IdM クライアントシステムに SSH 接続します。

    # ssh idm_user@client1.idm.example.com
    Password:
    Activate the web console with: systemctl enable --now cockpit.socket
    
    Last login: Sun Jun 21 22:34:25 2020 from 192.168.122.229
    [idm_user@client1 /]$
  2. 作業ディレクトリーを出力します。

    $ pwd
    /home/user_1234/
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