28.2. クライアントのインストール時に自動検出ができない場合に備えてインベントリーファイルのパラメーターの設定
				Ansible Playbook を使用して Identity Management クライアントをインストールするには、インベントリーファイルでターゲットホストパラメーターを設定します (例: inventory/hosts)。
			
- ホストと、IdM サーバーおよび IdM ドメインまたは IdM レルムに関する情報
- タスクの承認
				インベントリーファイルは、所有するインベントリープラグインに応じて、多数ある形式のいずれかになります。INI-like 形式は Ansible のデフォルトで、以下の例で使用されています。
			
					RHEL でグラフィカルユーザーインターフェイスでスマートカードを使用するには、Ansible Playbook に ipaclient_mkhomedir 変数を含めるようにします。
				
手順
- IdM クライアントになるホストの完全修飾ホスト名 (FQDN) を指定します。完全修飾ドメイン名は、有効な DNS 名である必要があります。 - 
								数字、アルファベット、およびハイフン (-) のみを使用できる。たとえば、アンダーラインは使用できないため、DNS の障害が発生する原因となる可能性があります。
- ホスト名がすべて小文字である。大文字は使用できません。
 
- 
								数字、アルファベット、およびハイフン (
- inventory/hostsファイルの関連セクションに、他のオプションを指定します。- 
								[ipaservers]セクションのサーバーの FQDN は、クライアントが登録される IdM サーバーを示します。
- 以下のいずれかのオプションを使用できます。 - 
										クライアントが登録される IdM サーバーの DNS ドメイン名を指定する [ipaclients:vars]セクションのipaclient_domainオプション
- IdM サーバーが制御する Kerberos レルムの名前を示す - [ipaclients:vars]セクションの- ipaclient_realmオプション- クライアント FQDN、サーバーの FQDN、およびドメインが定義されているインベントリーホストファイルの例 - Copy to Clipboard Copied! - Toggle word wrap Toggle overflow 
 
- 
										クライアントが登録される IdM サーバーの DNS ドメイン名を指定する 
 
- 
								
- クライアントを登録するための認証情報を指定します。以下の認証方法を使用できます。 - クライアントを登録する権限のあるユーザーのパスワード。以下はデフォルトのオプションになります。 - Ansible Vault を使用してパスワードを保存し、Playbook ファイル (例: - install-client.yml) から Vault ファイルを直接参照します。- Ansible Vault ファイルのインベントリーファイルおよびパスワードのプリンシパルを使用した Playbook ファイルの例 - Copy to Clipboard Copied! - Toggle word wrap Toggle overflow 
 
- 安全性は低くなりますが、 - inventory/hostsファイルの- [ipaclients:vars]セクションの- ipaadmin_passwordオプションを使用して、- adminの認証情報が提供されます。また、別の認証ユーザーを指定するには、ユーザー名に- ipaadmin_principalオプション、パスワードに- ipaadmin_passwordオプションを使用します。これにより、Playbook ファイル- install-client.ymlは、以下のようになります。- インベントリーホストファイルの例 - [...] [ipaclients:vars] ipaadmin_principal=my_admin ipaadmin_password=Secret123 - [...] [ipaclients:vars] ipaadmin_principal=my_admin ipaadmin_password=Secret123- Copy to Clipboard Copied! - Toggle word wrap Toggle overflow - インベントリーファイルのプリンシパルおよびパスワードを使用した Playbook の例 - Copy to Clipboard Copied! - Toggle word wrap Toggle overflow 
- 以前登録した クライアントキータブ が利用できる場合は、以下を行います。 - このオプションは、システムが Identity Management クライアントとして登録されたことがある場合に使用できます。この認証方法を使用するには、 - ipaclient_keytabオプションをコメント解除します。たとえば、- inventory/hostsの- [ipaclient:vars]セクションにあるように、キータブを格納しているファイルへのパスを指定します。
- 登録時に生成される ランダムなワンタイムパスワード (OTP)。この認証方法を使用するには、インベントリーファイルで - ipaclient_use_otp=trueオプションを使用します。たとえば、- inventory/hostsファイルの- [ipaclients:vars]セクションにある- #ipaclient_use_otp=trueオプションのコメントを解除できます。OTP では、以下のいずれかのオプションも指定する必要があります。- 
										クライアントを登録する権限のあるユーザーのパスワード (例: inventory/hostsファイルの[ipaclients:vars]セクションにipaadmin_passwordの値を指定)。
- 
										管理者キータブ (例: inventory/hostsの[ipaclients:vars]セクションにipaadmin_keytabの値を指定)。
 
- 
										クライアントを登録する権限のあるユーザーのパスワード (例: 
 
- 
						RHEL 9.3 以降では、ipaclient_subid: trueオプションを指定して、IdM ユーザーのサブ ID 範囲を IdM レベルで設定することもできます。