14.3. TCP でのリモートロギング用のサーバーの設定
Rsyslog アプリケーションを使用すると、ロギングサーバーを実行し、個別のシステムがログファイルをロギングサーバーに送信するように設定できます。TCP 経由でリモートロギングを使用するには、サーバーとクライアントの両方を設定します。サーバーは、クライアントシステムにより送信されたログを収集し、分析します。
Rsyslog アプリケーションを使用すると、ログメッセージがネットワークを介してサーバーに転送される中央ロギングシステムを維持できます。サーバーが利用できない場合にメッセージが失われないようにするには、転送アクションのアクションキューを設定します。これにより、送信に失敗したメッセージは、サーバーが再度到達可能になるまでローカルに保存されます。このようなキューは、UDP プロトコルを使用する接続用に設定できないことに注意してください。
omfwd
プラグインは、UDP または TCP による転送を提供します。デフォルトのプロトコルは UDP です。このプラグインは組み込まれているため、読み込む必要はありません。
デフォルトでは、rsyslog
はポート 514
で TCP を使用します。
前提条件
- rsyslog がサーバーシステムにインストールされている。
-
サーバーに
root
としてログインしている。 -
policycoreutils-python-utils
パッケージは、semanage
コマンドを使用して任意の手順でインストールします。 -
firewalld
サービスが実行している。
手順
必要に応じて、
rsyslog
トラフィックに別のポートを使用するには、SELinux タイプsyslogd_port_t
をポートに追加します。たとえば、ポート30514
を有効にします。# semanage port -a -t syslogd_port_t -p tcp 30514
必要に応じて、
rsyslog
トラフィックに別のポートを使用するには、firewalld
がそのポートでの着信rsyslog
トラフィックを許可するように設定します。たとえば、ポート30514
で TCP トラフィックを許可します。# firewall-cmd --zone=<zone-name> --permanent --add-port=30514/tcp success # firewall-cmd --reload
/etc/rsyslog.d/
ディレクトリーに新規ファイル (例:remotelog.conf
) を作成し、以下のコンテンツを挿入します。# Define templates before the rules that use them # Per-Host templates for remote systems template(name="TmplAuthpriv" type="list") { constant(value="/var/log/remote/auth/") property(name="hostname") constant(value="/") property(name="programname" SecurePath="replace") constant(value=".log") } template(name="TmplMsg" type="list") { constant(value="/var/log/remote/msg/") property(name="hostname") constant(value="/") property(name="programname" SecurePath="replace") constant(value=".log") } # Provides TCP syslog reception module(load="imtcp") # Adding this ruleset to process remote messages ruleset(name="remote1"){ authpriv.* action(type="omfile" DynaFile="TmplAuthpriv") *.info;mail.none;authpriv.none;cron.none action(type="omfile" DynaFile="TmplMsg") } input(type="imtcp" port="30514" ruleset="remote1")
-
/etc/rsyslog.d/remotelog.conf
ファイルへの変更を保存します。 /etc/rsyslog.conf
ファイルの構文をテストします。# rsyslogd -N 1 rsyslogd: version 8.1911.0-2.el8, config validation run... rsyslogd: End of config validation run. Bye.
Rsyslog
サービスがロギングサーバーで実行中で、有効になっていることを確認します。# systemctl status rsyslog
rsyslog
サービスを再起動します。# systemctl restart rsyslog
必要に応じて、
rsyslog
が有効になっていない場合は、再起動後にrsyslog
サービスが自動的に起動するようにします。# systemctl enable rsyslog
環境内の他のシステムからログファイルを受け取り、保存するように、ログサーバーが設定されています。
関連情報
-
rsyslogd(8)
、rsyslog.conf(5)
、semanage(8)
、およびfirewall-cmd(1)
man ページ。 -
/usr/share/doc/rsyslog/html/index.html
ファイルにrsyslog-doc
パッケージでインストールされたドキュメント。