11.2. Audit システムのアーキテクチャー


Audit システムは、ユーザー空間アプリケーションおよびユーティリティーと、カーネル側のシステムコール処理という 2 つの主要部分で構成されます。カーネルコンポーネントは、ユーザー空間アプリケーションからシステムコールを受け、これを usertaskfstype、または exit のいずれかのフィルターで振り分けます。

システムコールが exclude フィルターを通過すると、前述のフィルターのいずれかに送られます。このフィルターにより、Audit ルール設定に基づいてシステムコールが Audit デーモンに送信され、さらに処理されます。

ユーザー空間の Audit デーモンは、カーネルから情報を収集し、ログファイルのエントリーを作成します。他のユーザー空間ユーティリティーは、Audit デーモン、カーネルの Audit コンポーネント、または Audit ログファイルと相互作用します。

  • auditctl Audit 制御ユーティリティーはカーネル Audit コンポーネントと相互作用し、ルールを管理するだけでなくイベント生成プロセスの多くの設定やパラメーターも制御します。
  • 残りの Audit ユーティリティーは、Audit ログファイルのコンテンツを入力として受け取り、ユーザーの要件に基づいて出力を生成します。たとえば、aureport ユーティリティーは、記録された全イベントのレポートを生成します。

RHEL 9 では、Audit dispatcher デーモン (audisp) 機能は、Audit デーモン (auditd) に統合されています。監査イベントと、リアルタイムの分析プログラムの相互作用に使用されるプラグイン設定ファイルは、デフォルトで /etc/audit/plugins.d/ ディレクトリーに保存されます。

Red Hat logoGithubRedditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

© 2024 Red Hat, Inc.