11.11. ソフトウェアの更新を監視するための Audit の設定


事前設定されたルール 44-installers.rules を使用して、ソフトウェアをインストールする次のユーティリティーを監視するように Audit を設定できます。

  • dnf [2]
  • yum
  • pip
  • npm
  • cpan
  • gem
  • luarocks

rpm ユーティリティーを監視するには、rpm-plugin-audit パッケージをインストールします。その後、Audit は、パッケージをインストールまたは更新するときに SOFTWARE_UPDATE イベントを生成します。これらのイベントをリスト表示するには、コマンドラインで ausearch -m SOFTWARE_UPDATE と入力します。

注記

事前設定されたルールファイルは、ppc64le および aarch64 アーキテクチャーを備えたシステムでは使用できません。

手順

  1. 事前設定されたルールファイル 44-installers.rules/usr/share/audit/sample-rules/ ディレクトリーから /etc/audit/rules.d/ ディレクトリーにコピーします。

    # cp /usr/share/audit/sample-rules/44-installers.rules /etc/audit/rules.d/
  2. 監査ルールを読み込みます。

    # augenrules --load

検証

  1. 読み込まれたルールをリスト表示します。

    # auditctl -l
    -p x-w /usr/bin/dnf-3 -k software-installer
    -p x-w /usr/bin/yum -k software-installer
    -p x-w /usr/bin/pip -k software-installer
    -p x-w /usr/bin/npm -k software-installer
    -p x-w /usr/bin/cpan -k software-installer
    -p x-w /usr/bin/gem -k software-installer
    -p x-w /usr/bin/luarocks -k software-installer
  2. インストールを実行します。以下に例を示します

    # dnf reinstall -y vim-enhanced
  3. Audit ログで最近のインストールイベントを検索します。次に例を示します。

    # ausearch -ts recent -k software-installer
    ––––
    time->Thu Dec 16 10:33:46 2021
    type=PROCTITLE msg=audit(1639668826.074:298): proctitle=2F7573722F6C6962657865632F706C6174666F726D2D707974686F6E002F7573722F62696E2F646E66007265696E7374616C6C002D790076696D2D656E68616E636564
    type=PATH msg=audit(1639668826.074:298): item=2 name="/lib64/ld-linux-x86-64.so.2" inode=10092 dev=fd:01 mode=0100755 ouid=0 ogid=0 rdev=00:00 obj=system_u:object_r:ld_so_t:s0 nametype=NORMAL cap_fp=0 cap_fi=0 cap_fe=0 cap_fver=0 cap_frootid=0
    type=PATH msg=audit(1639668826.074:298): item=1 name="/usr/libexec/platform-python" inode=4618433 dev=fd:01 mode=0100755 ouid=0 ogid=0 rdev=00:00 obj=system_u:object_r:bin_t:s0 nametype=NORMAL cap_fp=0 cap_fi=0 cap_fe=0 cap_fver=0 cap_frootid=0
    type=PATH msg=audit(1639668826.074:298): item=0 name="/usr/bin/dnf" inode=6886099 dev=fd:01 mode=0100755 ouid=0 ogid=0 rdev=00:00 obj=system_u:object_r:rpm_exec_t:s0 nametype=NORMAL cap_fp=0 cap_fi=0 cap_fe=0 cap_fver=0 cap_frootid=0
    type=CWD msg=audit(1639668826.074:298): cwd="/root"
    type=EXECVE msg=audit(1639668826.074:298): argc=5 a0="/usr/libexec/platform-python" a1="/usr/bin/dnf" a2="reinstall" a3="-y" a4="vim-enhanced"
    type=SYSCALL msg=audit(1639668826.074:298): arch=c000003e syscall=59 success=yes exit=0 a0=55c437f22b20 a1=55c437f2c9d0 a2=55c437f2aeb0 a3=8 items=3 ppid=5256 pid=5375 auid=0 uid=0 gid=0 euid=0 suid=0 fsuid=0 egid=0 sgid=0 fsgid=0 tty=pts0 ses=3 comm="dnf" exe="/usr/libexec/platform-python3.6" subj=unconfined_u:unconfined_r:unconfined_t:s0-s0:c0.c1023 key="software-installer"


[2] dnf は RHEL ではシンボリックリンクであるため、dnf Audit ルールのパスにはシンボリックリンクのターゲットが含まれている必要があります。正しい Audit イベントを受信するには、path=/usr/bin/dnf パスを /usr/bin/dnf-3 に変更して、44-installers.rules ファイルを変更します。
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