19.2. コネクター設定
19.2.1. JBoss EAP 6 にて HTTP コネクターのスレッドプールを定義 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
エクゼキューターモデルを使用すると JBoss EAP 6 のスレッドプールを異なるコンポーネント間で共有できます。これらのプールは異なる (HTTP) コネクターで共有できるだけでなく、エクゼキューターモデルをサポートする JBoss EAP 6 内の他のコンポーネントも共有できます。HTTP コネクターのスレッドプールを現在の Web パフォーマンスの要件に合わせることは容易ではなく、現在のスレッドプール、現在および予想される Web ロードの要求を綿密に監視する必要があります。このタスクでは、エクゼキューターモデルを使用して HTTP コネクターのスレッドプールを設定する方法について取り上げます。コマンドラインインターフェースを使用して設定する方法と、XML 設定ファイルを編集して設定する方法の両方を説明します。
手順19.1 HTTP コネクターのスレッドプールの設定
スレッドファクトリーの定義
設定ファイルを開きます (スタンドアロンサーバーに対して編集する場合はstandalone.xml
、ドメインベースの設定に対して編集する場合はdomain.xml
)。このファイルはEAP_HOME/standalone/configuration
またはEAP_HOME/domain/configuration
フォルダーにあります。次のサブシステムエントリーを追加します。値はサーバーの要件に合わせて変更します。<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:threads:1.1"> <thread-factory name="http-connector-factory" thread-name-pattern="HTTP-%t" priority="9" group-name="uq-thread-pool"/> </subsystem>
<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:threads:1.1"> <thread-factory name="http-connector-factory" thread-name-pattern="HTTP-%t" priority="9" group-name="uq-thread-pool"/> </subsystem>
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow CLI を使用したい場合は、CLI コマンドプロンプトで次のコマンドを実行します。[standalone@localhost:9999 /] ./subsystem=threads/thread-factory=http-connector-factory:add(thread-name-pattern="HTTP-%t", priority="9", group-name="uq-thread-pool")
[standalone@localhost:9999 /] ./subsystem=threads/thread-factory=http-connector-factory:add(thread-name-pattern="HTTP-%t", priority="9", group-name="uq-thread-pool")
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow エクゼキューターの作成
6 つある組み込みエクゼキュータークラスの 1 つを使用して、このファクトリーのエクゼキューターとして動作させることができます。6 つのエクゼキューターは以下のとおりです。unbounded-queue-thread-pool
: このタイプのスレッドプールは常にタスクを許可します。最大数未満のスレッドが実行されている場合、新しいスレッドが開始され、送信されたタスクを実行します。それ以外の場合は、タスクは非有界の FIFO キューに置かれ、スレッドが利用可能になると実行されます。注記
Executors.singleThreadExecutor()
によって提供された単一スレッドエクゼキュータータイプは、スレッドの数が 1 に制限される非有界キューのエクゼキューターです。このタイプのエクゼキューターはunbounded-queue-thread-pool-executor
要素を使用してデプロイされます。bounded-queue-thread-pool
: このタイプのエクゼキューターは固定長のキューと、core
およびmaximum
の 2 つのプールサイズを維持します。タスクが許可されると、実行中のプールスレッドの数がcore
サイズ未満である場合は新しいスレッドが起動されタスクが実行されます。キューが空いている場合はタスクはキューに置かれます。実行中のプールスレッドの数がmaximum
サイズ未満である場合は新しいスレッドが起動されタスクが実行されます。エクゼキューターでブロッキングが有効になっている場合は、キューに空きができるまで呼び出しスレッドがブロックします。ハンドオフエクゼキューターが設定されている場合はタスクがハンドオフエクゼキューターに委譲されます。それ以外の場合はタスクが拒否されます。blocking-bounded-queue-thread-pool
: スレッドの送信タスクがブロックする可能性がある、有界キューを持つスレッドプールエクゼキューター。このようなスレッドプールには core および miximum サイズ、指定されたキューの長さがあります。タスクの送信時、実行中のスレッド数が core サイズ未満である場合は新しいスレッドが作成されます。キューが空いている場合はタスクはキューに置かれます。実行中のスレッド数が maximum サイズ未満である場合は新しいスレッドが作成されます。これ以外の場合は、キューが空くまで呼び出し側がブロックします。queueless-thread-pool
: 場合によっては、タスクの完了に関与するキューがなく、スレッドを再使用し、個別のスレッドでタスクを実行するために簡単なスレッドプールが必要なことがあります。タスクを許可した後に他の実行タスクが完了するまで実行を遅延するのではなく、タスクは常に許可直後に開始されるため、このプールタイプは長期実行タスクや I/O のブロックを使用するタスクを処理するのに適しています。このタイプのエクゼキューターはqueueless-thread-pool-executor
要素を使用して宣言されます。blocking-queueless-thread-pool
: スレッドの送信タスクがブロックするキューを持たないスレッドプールエクゼキューター。タスクが送信されると、実行中のスレッド数が maximum サイズ未満の場合は新しいスレッドが作成されます。その他の場合は、別のスレッドがタスクを完了し、新しいタスクを許可するまで呼び出し側がブロックします。scheduled-thread-pool
:java.util.concurrent.ScheduledThreadPoolExecutor
クラスを基に特定の時間および時間間隔でタスクを実行する目的の特別なタイプのエクゼキューターです。このタイプのエクゼキューターはscheduled-thread-pool-executor
要素を用いて設定されます。
この例では、unbounded-queue-thread-pool
を使用してエクゼキューターとして動作させます。サーバーの環境に合わせてmax-threads
およびkeepalive-time
パラメーターの値を編集します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow CLI を使用する場合は、以下を実行します。[standalone@localhost:9999 /] ./subsystem=threads/unbounded-queue-thread-pool=uq-thread-pool:add(thread-factory="http-connector-factory", keepalive-time={time=30, unit="seconds"}, max-threads=30)
[standalone@localhost:9999 /] ./subsystem=threads/unbounded-queue-thread-pool=uq-thread-pool:add(thread-factory="http-connector-factory", keepalive-time={time=30, unit="seconds"}, max-threads=30)
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow HTTP Web コネクターがこのスレッドプールを使用するようにする
同じ設定ファイルで、Web サブシステム下にある HTTP コネクター要素を見つけ、前の手順で定義したスレッドプールを使用するよう編集します<connector name="http" protocol="HTTP/1.1" scheme="http" socket-binding="http" executor="uq-thread-pool" />
<connector name="http" protocol="HTTP/1.1" scheme="http" socket-binding="http" executor="uq-thread-pool" />
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow CLI を使用する場合は、以下を実行します。[standalone@localhost:9999 /] ./subsystem=web/connector=http:write-attribute(name=executor, value="uq-thread-pool")
[standalone@localhost:9999 /] ./subsystem=web/connector=http:write-attribute(name=executor, value="uq-thread-pool")
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow サーバーの再起動
変更を有効にするため、サーバー (スタンドアロンまたはドメイン) を再起動します。次の CLI コマンドを使用して、以前の手順で行った変更が有効になったことを確認します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
スレッドファクトリーとエクゼキューターが正常に作成され、このスレッドプールを使用するよう HTTP コネクターが編集されます。