15.6. Octavia のデフォルト設定の変更
Octavia をデプロイする際に director が使用するデフォルトパラメーターをオーバーライドするには、1 つまたは複数の YAML 形式のカスム環境ファイルで専用の値を指定することができます (例: octavia-environment.yaml
)。
ベストプラクティスとしては、必ず Octavia の設定変更を適切な Heat テンプレートに加え、Red Hat OpenStack Platform director を再実行します。個々のファイルを手動で変更し、director を使用しない場合、アドホックの設定変更が失われるリスクがあります。
director が Octavia のデプロイおよび設定に使用するパラメーターは、非常に明示的です。以下にいくつか例を示します。
OctaviaControlNetwork
amphora 管理ネットワークに使用する neutron ネットワークの名前
OctaviaControlSubnetCidr
amphora 管理サブネット用のサブネット (CIDR 形式)
OctaviaMgmtPortDevName
octavia ワーカー/ヘルスマネージャーと amphora マシン間の通信に使用される octavia 管理ネットワークインターフェースの名前
OctaviaConnectionLogging
負荷分散インスタンス (amphora) の接続フローのロギングを有効 (true) および無効にするブール値。amphora ではログローテーションが設定されているため、ログでディスクが埋め尽くされることはほとんどありません。無効にすると、パフォーマンスに若干の影響が出ます。
director の使用する Octavia パラメーターの一覧は、アンダークラウドの以下のファイルを参照してください。
/usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/deployment/octavia/octavia-deployment-config.j2.yaml
ご自分の環境ファイルには、parameter_defaults:
というキーワードを含める必要があります。parameter_defaults:
のキーワードの後に、ご自分のパラメーター/値ペアを定義します。以下は例です。
parameter_defaults: OctaviaMgmtPortDevName: "o-hm0" OctaviaControlNetwork: 'lb-mgmt-net' OctaviaControlSubnet: 'lb-mgmt-subnet' OctaviaControlSecurityGroup: 'lb-mgmt-sec-group' OctaviaControlSubnetCidr: '172.24.0.0/16' OctaviaControlSubnetGateway: '172.24.0.1' OctaviaControlSubnetPoolStart: '172.24.0.2' OctaviaControlSubnetPoolEnd: '172.24.255.254'
YAML ファイルでは、ファイル内でパラメーターがどこに置かれるかが非常に重要です。必ず parameter_defaults:
は 1 列目から書き始め (先頭にスペースを置かない)、パラメーター/値のペアは 5 列目から書き始めてください (各パラメーターの前にスペースを 4 つ置く)。