14.5. ML2 OVS を使用した DVR のデプロイ
neutron-ovs-dvr.yaml
環境ファイルには、必要な DVR 固有のパラメーターの設定が含まれます。任意のデプロイメント構成の DVR を設定するには、他にも考慮する事項があります。要件は以下のとおりです。
- 外部ネットワークトラフィック用の物理ネットワークに接続されたインターフェースを、コンピュートノードとコントローラーノードの両方で設定すること。
- コンピュートノードおよびコントローラーノードでブリッジを作成して、外部ネットワークトラフィック用のインターフェースを設定すること。
- X がこのブリッジを使用するのを許可するように Neutron を設定すること。
ホストのネットワーク設定 (A. および B.) は Heat テンプレートが制御しており、これらのテンプレートにより、os-net-config プロセスで使用できるように、Heat が管理するノードに設定が渡されます。これは基本的には、ホストのネットワークのプロビジョニングを自動化しています。プロビジョニングしたネットワーク環境と一致するように、Neutron (C.) も設定する必要があります。デフォルトの設定は、実稼動環境で機能するように想定されていません。
通常のデフォルト設定を使用する概念実証用の環境は、以下の例のようになります。
environments/neutron-ovs-dvr.yaml ファイルで
OS::TripleO::Compute::Net::SoftwareConfig
の値が現在のOS::TripleO::Controller::Net::SoftwareConfig
の値と同じであることを確認します。通常、この値はオーバークラウドのデプロイ時に使用するネットワーク環境ファイル (例: environments/net-multiple-nics.yaml) に含まれます。この値により、コンピュートノードの L3 エージェントに適した外部ネットワークブリッジが作成されます。
注記コンピュートノードのネットワーク設定をカスタマイズする場合には、これらのファイルに適切な設定を追加しなければならない場合があります。
オーバークラウドのデプロイ時に、environments/neutron-ovs-dvr.yaml ファイルをデプロイコマンドに追加します。
$ openstack overcloud deploy --templates -e /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/neutron-ovs-dvr.yaml
L3 HA が無効になっていることを確認します。
実稼動環境 (または、ネットワークの分離、専用の NIC など、特別なカスタマイズが必要なテスト環境) では、環境の例を指針として利用することができます。L2 エージェントが使用するブリッジマッピング種別のパラメーターや、他のエージェント (例: L3 エージェント) の外部向けブリッジへの参照が正しいことを確認します。
注記L3 エージェントの外部ブリッジの設定は現在も提供されていますが非推奨となっており、今後廃止される予定です。