3.12. IP アドレスの設定
OpenStack Networking における IP アドレスの割り当てを管理するには、本項の手順に従います。
3.12.1. Floating IP アドレスプールの作成
Floating IP アドレスを使用して、ネットワークの受信ネットワークトラフィックを OpenStack インスタンスに転送することができます。まず適切にルーティング可能な外部 IP アドレスのプールを定義する必要があります。その後、それらの IP アドレスをインスタンスに動的に割り当てることができます。OpenStack Networking は、特定の Floating IP アドレス宛の受信トラフィックを、すべてその Floating IP アドレスを割り当てたインスタンスにルーティングします。
OpenStack Networking は、同じ IP 範囲/CIDR から全プロジェクト (テナント) に Floating IP アドレスを確保します。これにより、すべてのプロジェクトが全 Floating IP サブネットからの Floating IP を使用できることができます。この動作は、個別のプロジェクトごとのクォータを使用することで管理できます。たとえば、ProjectA と ProjectB のクォータのデフォルトを 10 に設定する一方、ProjectC のクォータを 0 に設定することができます。
外部サブネットを作成する際に、Floating IP 確保用プールを定義することもできます。サブネットが Floating IP アドレスのみをホストする場合には、openstack subnet create
コマンドで --no-dhcp
オプションを指定して、DHCP による割り当てを無効にすることを検討してください。
# openstack subnet create --no-dhcp --allocation-pool start=IP_ADDRESS,end=IP_ADDRESS --gateway IP_ADDRESS --network SUBNET_RANGE NETWORK_NAME
以下に例を示します。
# openstack subnet create --no-dhcp --allocation_pool start=192.168.100.20,end=192.168.100.100 --gateway 192.168.100.1 --network 192.168.100.0/24 public