第6章 削除された機能
削除された機能はすべて以前のリリースで非推奨となり、サポートされなくなりました。RHEL 9 には存在するが RHEL 10 では 削除 された機能の詳細は、RHEL 10 を導入する際の考慮事項 を参照してください。
6.1. インストーラーおよびイメージの作成
auth
または authconfig
コマンドが削除される
Red Hat Enterprise Linux 8 で非推奨となった auth
または authconfig
キックスタートコマンドは削除されました。代わりに、authselect
キックスタートコマンドを使用してください。
Jira:RHELDOCS-18839[1]
inst.xdriver および inst.usefbx オプションが削除される
インストールイメージのグラフィカルシステムが Xorg サーバーから Wayland コンポジターに切り替わりました。その結果、inst.xdriver
ブートオプションは削除されました。Wayland は X ドライバーに依存せずに動作するため、そのようなドライバーのロードとは互換性がありません。その結果、inst.xdriver
オプションは適用されなくなりました。
さらに、以前は汎用フレームバッファー X ドライバーをロードするために使用されていた inst.usefbx
ブートオプションも削除されました。
Jira:RHELDOCS-18818[1]
RHEL Image Builder で openstack イメージタイプが非推奨となる
RHEL 10.0 以降、RHEL Image Builder は Openstack イメージタイプをサポートしなくなります。.qcow2
イメージタイプを使用して Openstack イメージをビルドできます。
Jira:RHELDOCS-18736[1]
グローバルホットキーを使用して Anaconda GUI からスクリーンショットをキャプチャーすることが非推奨となる
以前は、ユーザーはグローバルホットキーを使用して Anaconda GUI のスクリーンショットをキャプチャーできました。その結果、ユーザーはインストール環境からスクリーンショットを手動で抽出し、任意の用途で使用できました。この機能は削除されました。
Jira:RHELDOCS-18492[1]
inst.nompath
、dmraid
、nodmraid
ブートオプションが削除される
inst.nompath
、dmraid
、nodmraid
ブートオプションは削除され、使用できなくなりました。
Jira:RHELDOCS-18485[1]
Anaconda から自動バグ報告システムが削除される
インストーラーは、Red Hat 問題追跡システムへの問題の自動報告をサポートしなくなりました。トラブルシューティング のセクションで説明されているように、インストールログを収集し、手動で問題を報告できます。
Jira:RHELDOCS-18426[1]
timezone
キックスタートコマンドのいくつかのオプションが削除される
Red Hat Enterprise Linux 10 では、timezone
キックスタートコマンドの次のオプションが削除されました。
-
--isUtc
: 代わりにオプション--utc
を使用します。 -
--ntpservers
: 代わりに、timesource キックスタートコマンドのオプション--ntp-server
を使用します。 -
--nontp
: 代わりに、timesource
キックスタートコマンドのオプション--ntp-disable
を使用します。
Jira:RHELDOCS-18423[1]
logging キックスタートコマンドの --level
パラメーターが削除される
logging キックスタートコマンドの --level
パラメーターが削除されました。インストールプロセスのロギングレベルを設定することはできなくなりました。
Jira:RHELDOCS-18417[1]
%anaconda キックスタートコマンドのサポートが削除される
非推奨の %anaconda キックスタートコマンドのサポートは削除されました。カーネル引数とコマンドラインオプションを使用して、Anaconda 設定ファイル 内の設定を更新できます。
Jira:RHELDOCS-18416[1]
pwpolicy
キックスタートコマンドが削除される
非推奨の pwpolicy
キックスタートコマンドのサポートは、Red Hat Enterprise Linux 10 で削除されました。
Jira:RHELDOCS-18415[1]
GUI から追加リポジトリーを追加するサポートが削除される
以前は、インストールソースを設定するときに、パッケージのインストール用の追加リポジトリーを設定できました。RHEL 10 以降では、このサポートは削除されました。ただし、追加のリポジトリーを指定する場合は、キックスタートインストール方法または inst.addrepo
ブートオプションを使用できます。
Jira:RHELDOCS-18413[1]
Anaconda から LUKS バージョン選択のサポートが削除される
以前は、手動インストール画面から LUKS バージョンを選択できました。RHEL 10 以降、インストーラーはすべての新しいデバイスに対してデフォルトで luks2
バージョンを使用します。既存のデバイスの LUKS バージョンへの変更はありません。キックスタートメソッドを使用して、異なる LUKS バージョンを選択することもできます。
Jira:RHELDOCS-18412[1]
initial-setup
パッケージが削除される
Red Hat Enterprise Linux 10 では、initial-setup パッケージが削除されました。代わりに、グラフィカルユーザーインターフェイスの gnome-initial-setup
を使用します。
Jira:RHELDOCS-18411[1]
インストーラー GUI の時間と日付のスポークが再設計される
以前は、Anaconda ユーザーはタイムゾーンマップを使用してタイムゾーンを選択できました。この画面は再設計され、タイムゾーンマップは、ユーザーが必要なタイムゾーンを設定できるオプションに置き換えられました。
詳細は、インストールドキュメント を参照してください。
Jira:RHELDOCS-18410[1]
Anaconda の組み込みヘルプが削除される
Anaconda のインストール時に利用可能な、すべての Anaconda ユーザーインターフェイスのスポークおよびハブの組み込みドキュメントは非推奨となりました。代わりに、公式の RHEL ドキュメント を参照してください。
Jira:RHELDOCS-18414[1]
network
キックスタートコマンドからチーミングオプションが削除される
network
キックスタートコマンドでチームデバイスを設定するために使用される --teamslaves
および --teamconfig
オプションは削除されました。同様のネットワーク設定を行うには、--bondslaves
および --bondopts
オプションを使用して ボンディング デバイスをセットアップします。
インストールプロセス中の NVDIMM 再設定サポートが削除される
RHEL-10 では、キックスタートおよび GUI インストール中に NVDIMM デバイスを再設定するサポートが削除されました。ただし、セクターモードの NVDIMM デバイスは、インストールプログラムで引き続き使用できます。
%packages
の --excludeWeakdeps
および --instLangs
オプションが削除される
RHEL-10 では、%packages
セクションで使用される --excludeWeakdeps
および --instLangs
オプションが削除されました。同様の機能を維持するには、代わりに更新されたオプション --exclude-weakdeps
と --inst-langs
を使用します。これらの置換により互換性が確保され、パッケージ管理内で同じ依存関係と言語制御が提供されます。