8.12. Identity Management
pam_console
モジュールが削除される
pam_console
モジュールは RHEL 10 から削除されました。pam_console
モジュールは、物理コンソールまたはターミナルにログインしたユーザーにファイル権限と認証機能を付与し、コンソールのログインステータスとユーザーの存在に基づいてこれらの権限を調整していました。pam_console
の代わりに、systemd-logind
システムサービスを使用できます。設定の詳細は、logind.conf(5)
の man ページを参照してください。
Jira:RHELDOCS-18159[1]
RSA PKINIT メソッドが削除される
秘密鍵ベースの RSA 方式は、MIT Kerberos ではサポートされなくなりました。これは、セキュリティー上の理由、特に Marvin 攻撃に対する脆弱性のため削除されました。その結果、kinit
コマンドの -X flag_RSA_PROTOCOL
パラメーターは効果がなくなります。デフォルトの PKINIT メカニズムとして、Diffie-Hellman 鍵合意方式が使用されます。
Jira:RHEL-56070[1]
NIS サーバーエミュレーターが削除される
RHEL Identity Management (IdM) では、NIS 機能は提供されなくなりました。
RHEL Identity Management から削除されたその他の機能
以下のパッケージは RHEL 9 に含まれていますが、RHEL 10 には含まれていません。
-
compat-hesiod
-
fontawesome-fonts
: 代わりにfontawesome4-fonts
の使用を検討してください。 -
libnsl2
-
python3-netifaces
: 代わりにpython-ifaddr
の使用を検討してください。
BDB が 389-ds-base
ではサポートされなくなる
389-ds-base
で使用される Berkeley Database (BDB) バージョンを実装する libdb
ライブラリーは、RHEL 10 では使用できなくなりました。その結果、Directory Server は BDB をサポートしなくなりました。
代わりに、Directory Server は Lightning Memory-Mapped Database (LMDB) を使用してインスタンスを作成します。