第23章 ストレージデバイスの削除
実行中のシステムからストレージデバイスを安全に削除することで、システムメモリーのオーバーロードやデータ損失を防ぐことができます。次のシステムではストレージデバイスを削除しないでください。
- 空きメモリーが合計メモリーの 5 % 未満 (サンプル 100 件の内 10 件以上)。
-
スワップが有効になっている (
vmstat
コマンドの出力でsi
とso
のコラムが 0 以外の値)。
前提条件
I/O フラッシュ中にシステムメモリーの負荷が増加するため、ストレージデバイスを削除する前に、システムメモリーが十分にあることを確認する。システムの現在のメモリー負荷と空きメモリーを表示するには、次のコマンドを使用します。
# vmstat 1 100 # free
23.1. ストレージデバイスの安全な削除
稼働中のシステムからストレージデバイスを安全に取り外すには、上から下へのアプローチが必要です。アプリケーションやファイルシステムなどの最上位層から始め、物理デバイスなどの最下位層に向かって作業を進めます。
ストレージデバイスは複数の方法で使用でき、物理デバイスの上層に別の仮想設定を指定できます。例えば、デバイスの複数のインスタンスをマルチパスデバイスにグループ化したり、RAID の一部にしたり、LVM グループの一部にしたりすることが可能です。さらに、デバイスはファイルシステムを介してアクセスすることもできるし、“raw” デバイスのように直接アクセスすることもできます。
上から下へのアプローチを用いながら、次のことを確認する必要があります。
- 削除したいデバイスが使用中でないこと
- デバイスへの保留中の I/O がすべてフラッシュされる
- オペレーティングシステムがストレージデバイスを参照していない