第20章 リモートディスクレスシステムの設定
ネットワーク環境では、リモートディスクレスシステムをデプロイすることで、同一の設定で複数のクライアントをセットアップできます。現在の Red Hat Enterprise Linux サーバーバージョンを使用すると、これらのクライアントのハードドライブのコストを節約できるだけでなく、別のサーバーにゲートウェイを設定することもできます。
次の図は、Dynamic Host Configuration Protocol (DHCP) および Trivial File Transfer Protocol (TFTP) サービスを介したディスクレスクライアントとサーバーの接続を示しています。
図20.1 リモートディスクレスシステム設定のダイアグラム
20.1. リモートディスクレスシステムの環境の準備
リモートディスクレスシステムの実装を続行できるように環境を準備します。リモートディスクレスシステムのブートには、Trivial File Transfer Protocol (TFTP) サービス (tftp-server
が提供) と Dynamic Host Configuration Protocol (DHCP) サービス (dhcp
が提供) が必要です。システムは、tftp
サービスを使用して、Preboot Execution Environment (PXE) ローダーを通じてネットワーク経由でカーネルイメージと初期 RAM ディスク initrd
を取得します。
ご使用の環境でリモートディスクレスシステムを正しく機能させるには、次の順序でサービスを設定してください。
-
ディスクレスクライアントの
tftp
サービス - DHCP サーバー
- ネットワークファイルシステム (NFS)
- エクスポートしたファイルシステム
前提条件
次のパッケージがインストールされている。
-
xinetd
-
- ネットワーク接続が設定されている。
手順
dracut-network
パッケージをインストールします。# yum install dracut-network
/etc/dracut.conf.d/network.conf
ファイルに次の行を追加します。add_dracutmodules+=" nfs "