7.2. Red Hat Virtualization Host
Red Hat Virtualization Host (RHVH) は、仮想マシンをホストするのに必要なパッケージのみで構成される Red Hat Enterprise Linux の特別なビルドを使用してインストールされます。RHVH は、Red Hat Enterprise Linux ホストに使用される Anaconda
のインストールインターフェースを使用し、Red Hat Virtualization Manager または yum
で更新が可能です。追加のパッケージをインストールして、アップグレード後にもそれらが永続的に適用されるようにするには、yum
コマンドを使用するのが唯一の方法です。
RHVH には、ホストのリソースのモニタリングと管理タスク実行のためのユーザーインターフェースである Cockpit の機能があります。SSH またはコンソールを使用した RHVH への直接のアクセスはサポートされていないので、Cockpit のユーザーインターフェースは、Red Hat Virtualization Manager にホストを追加する前のタスク (例: ネットワークの設定、セルフホストエンジンのデプロイなど) のためのグラフィカルユーザーインターフェースを提供します。また、Cockpit のユーザーインターフェースを使用して、端末 のサブタブからターミナルコマンドを実行することもできます。
Web ブラウザーで、https://HostFQDNorIP:9090 を開いて、Cockpit ユーザーインターフェースにアクセスします。RHVH 用の Cockpit にはホストのヘルスステータス、SSH ホストキー、セルフホストエンジンのステータス、仮想マシン、および仮想マシンの統計を表示する、カスタムの Virtualization ダッシュボードが搭載されています。
RHVH では、アプリケーションのクラッシュに関する有用なデバッグ情報を収集するために、自動バグ報告ツール (ABRT) が使われています。詳細については、『Red Hat Enterprise Linux システム管理者のガイド』を参照してください。
grubby
ツールを使用して、カスタムのブートカーネル引数を Red Hat Virtualization Host に追加することが可能です。grubby
ツールは、grub.cfg ファイルに永続的な変更を加えます。grubby
コマンドを使用するには、ホストの Cockpit ユーザーインターフェースで 端末 サブタブにナビゲートします。詳しくは、『Red Hat Enterprise Linux システム管理者のガイド』を参照してください。
ローカルのセキュリティー脆弱性が攻撃される可能性があるので、Red Hat は RHVH に信頼できないユーザーを作成することは推奨しません。