6.4. ホストとネットワーク
6.4.1. ホストの機能のリフレッシュ
ホストにネットワークインターフェースカードを追加した場合は、Manager でそのネットワークインターフェースカードを表示するには、そのホストの機能をリフレッシュする必要があります。
ホストの機能のリフレッシュ
-
をクリックし、ホストを選択します。 -
をクリックします。
選択したホストの ネットワークインターフェース タブのネットワークインターフェースカードの一覧が更新され、Manager で新しいネットワークインターフェースカードを使用できるようになりました。
ホストの設定が更新されている間、そのステータスが以下のように表示されます。
- ホストの ネットワークインターフェース タブの各ネットワークインターフェースの下に、更新中であることを示すアイコン が表示されます。
Networks updating のステータスが以下のように表示されます。
-
ホストの ステータス 列 (
ウィンドウ) - ホストの ステータス 列 (コンピュート > クラスター ウィンドウでクラスターを選択し、ホスト タブにアクセス)
- ホストの ネットワークデバイスのステータス 列 (ネットワーク > ネットワーク ウィンドウでネットワークを選択し、ホスト タブにアクセス)
-
ホストの ステータス 列 (
6.4.2. ホストネットワークインターフェースの編集とホストへの論理ネットワークの割り当て
物理ホストのネットワークインターフェースの設定を変更して、物理ホストのネットワークインターフェース間で管理ネットワークを移動し、物理ホストのネットワークインターフェースに論理ネットワークを割り当てることができます。ブリッジおよび ethtool のカスタムプロパティーもサポートされています。
Red Hat Virtualization でホストの IP アドレスを変更するには、ホストを削除してから、再度追加するのが唯一の方法です。
ホストの VLAN 設定を変更するには、「ホストの VLAN 設定の編集」を参照してください。
外部プロバイダーによって提供されている論理ネットワークは、物理ホストのネットワークインターフェースには割り当てることはできません。そのようなネットワークは、仮想マシンの要求に応じて、ホストに動的に割り当てられます。
Link Layer Discovery Protocol (LLDP) 情報を提供するようにスイッチが設定されている場合、カーソルで物理ネットワークインターフェースをポイントして、スイッチポートの現在の設定を表示することができます。この機能は、誤設定を防止するのに役立ちます。Red Hat では、論理ネットワークを割り当てる前に以下の情報を確認することを推奨します。
- port description (TLV タイプ 4) および system name (TLV タイプ 5) は、ホストのインターフェースがパッチされるポート/スイッチを把握するのに役立ちます。
- Port VLAN ID には、タグ付けされていないイーサネットフレームのスイッチポートに設定されたネイティブ VLAN ID が表示されます。スイッチポートに設定されたすべての VLAN が、VLAN Name と VLAN ID の組み合わせで表示されます。
ホストネットワークインターフェースの編集とホストへの論理ネットワークの割り当て
-
をクリックします。 - ホスト名をクリックし、詳細ビューを表示します。
- ネットワークインターフェース タブをクリックします。
- ホストネットワークを設定 をクリックします。
- オプションとして、カーソルでホストネットワークインターフェースをポイントして、スイッチから提供される設定情報を表示します。
論理ネットワークを物理ホストに割り当てるには、その論理ネットワークを選択して、その物理ホストのネットワークインターフェースの横にある 割り当て済み論理ネットワーク のエリアにドラッグします。
もしくは、論理ネットワークを右クリックしてドロップダウンメニューからネットワークインターフェースを選択します。
論理ネットワークを設定します。
- カーソルで割り当て済み論理ネットワークをポイントし、鉛筆のアイコンをクリックすると、管理ネットワークの編集 ウィンドウが開きます。
IPv4 タブで、ブートプロトコル に なし、DHCP、静的 のいずれかを選択します。静的 を選択した場合には、IP アドレス、ネットマスク / ルーティングプレフィックス、および ゲートウェイ を入力してください。
注記ホストの管理ネットワークの IP アドレスを変更した場合には、ホストを再インストールして 新しい IP アドレスを設定する必要があります。
各論理ネットワークには、管理ネットワークゲートウェイで定義されている別のゲートウェイを使用することができます。これにより、論理ネットワークに到着したトラフィックは、管理ネットワークが使用するデフォルトのゲートウェイではなく、論理ネットワークのゲートウェイを使用して転送されます。
IPv6 タブは現在サポートされていないので使用しないでください
QoS タブを使用してデフォルトのホストのネットワーク QoS を上書きします。QoS を上書き を選択して、以下のフィールドに必要な値を入力します。
- 加重シェア: 特定のネットワークに割り当てる論理リンクのキャパシティーを、同じ論理リンクにアタッチされた他のネットワークに対して相対的に示します。シェアの具体的な値は、そのリンク上の全ネットワークのシェアの和によって異なります。デフォルトでは、これは、1 - 100 の範囲内の数値です。
- 速度の上限 [Mbps]: ネットワークが使用する最大帯域幅
- コミット速度 [Mbps]: ネットワークに必要な最小の帯域幅。要求されるコミット速度は保証されず、ネットワークインフラストラクチャーや同じ論理リンク上の他のネットワークに要求されるコミット速度によって異なります。
ネットワークブリッジを設定するには、カスタムプロパティー タブをクリックして、ドロップダウンリストから bridge_opts を選択します。有効なキーと値を key=value の構文で入力します。エントリーが複数ある場合は、空白文字で区切ります。以下のキーが有効です (値は例として提示しています)。これらのパラメーターに関する詳しい説明は、「bridge_opts パラメーター」を参照してください。
forward_delay=1500 gc_timer=3765 group_addr=1:80:c2:0:0:0 group_fwd_mask=0x0 hash_elasticity=4 hash_max=512 hello_time=200 hello_timer=70 max_age=2000 multicast_last_member_count=2 multicast_last_member_interval=100 multicast_membership_interval=26000 multicast_querier=0 multicast_querier_interval=25500 multicast_query_interval=13000 multicast_query_response_interval=1000 multicast_query_use_ifaddr=0 multicast_router=1 multicast_snooping=1 multicast_startup_query_count=2 multicast_startup_query_interval=3125
イーサネットのプロパティーを設定するには、カスタムプロパティー タブをクリックして、ドロップダウンリストから ethtool_opts を選択します。ethtool のコマンドライン引数の形式を使用して有効な値を入力します。以下に例を示します。
--coalesce em1 rx-usecs 14 sample-interval 3 --offload em2 rx on lro on tso off --change em1 speed 1000 duplex half
このフィールドではワイルドカードを使用することができます。たとえば、このネットワークの全インターフェースに同じオプションを適用するには、以下のように指定します。
--coalesce * rx-usecs 14 sample-interval 3
ethtool_opts オプションはデフォルトでは利用できないので、engine 設定ツールを使用して追加する必要があります。詳しくは、「Red Hat Virtualization Manager で Ethtool を使用するための設定方法」を参照してください。ethtool のプロパティーに関する詳しい情報は、コマンドラインで
man ethtool
と入力して man ページを参照してください。Fibre Channel over Ethernet (FCoE) を設定するには、カスタムプロパティー タブをクリックして、ドロップダウンリストから fcoe を選択します。key=value の構文で有効なキーと値を入力します。少なくとも
enable=yes
が必要です。dcb=
と
を追加することもできます。エントリーが複数の場合には空白文字で区切ってください。fcoe のオプションはデフォルトでは利用できないので、engine 設定ツールを使用して追加する必要があります。詳しくは、「Red Hat Virtualization Manager で FCoE を使用するための設定方法」を参照してください。auto_vlan=
[yes|no]注記FCoE には、別の専用論理ネットワークを使用することを推奨します。
- ホストが使用するデフォルトネットワークを管理ネットワーク (ovirtmgmt) から非管理ネットワークに変更するには、非管理ネットワークのデフォルトルートを設定します。詳細については、「デフォルトルートとしての非管理論理ネットワークの設定」を参照してください。
- 論理ネットワークの定義がホスト上のネットワーク設定と同期されていない場合には、ネットワークを同期 のチェックボックスを選択します。同期されていないホストに関する詳細な説明およびそれらの同期方法については、「ホストネットワークの同期」を参照してください。
- ネットワーク接続をチェックするには、ホストと Engine 間の接続を検証 のチェックボックスを選択します。この操作は、ホストがメンテナンスモードに入っている場合にのみ機能します。
- 環境をリブートした時に変更が維持されるようにするには、ネットワーク設定を保存 のチェックボックスを選択します。
- OK をクリックします。
ホストの全ネットワークインターフェースカードが表示されない場合には、
ホストの設定が更新されている間、そのステータスが以下のように表示されます。
- ホストの ネットワークインターフェース タブの各ネットワークインターフェースの下に、更新中であることを示すアイコン が表示されます。
Networks updating のステータスが以下のように表示されます。
-
ホストの ステータス 列 (
ウィンドウ) - ホストの ステータス 列 (コンピュート > クラスター ウィンドウでクラスターを選択し、ホスト タブにアクセス)
- ホストの ネットワークデバイスのステータス 列 (ネットワーク > ネットワーク ウィンドウでネットワークを選択し、ホスト タブにアクセス)
-
ホストの ステータス 列 (
6.4.3. ホストネットワークの同期
ホスト上のインターフェースの定義が Manager に保管されている定義と異なる場合に、Manager はネットワークインターフェースを 非同期
と定義します。非同期のネットワークには、ホストの ネットワークインターフェース タブでは非同期アイコン
が、ホストのネットワーク設定 ウィンドウではアイコン
が、それぞれ表示されます。
ホストのネットワークが非同期になった場合には、ホストのネットワーク設定 ウィンドウで非同期のネットワークに対して実施できる操作は、ネットワークインターフェースから論理ネットワークをデタッチするか、ネットワークを同期させることだけです。
ホストが非同期になる状況について
以下のような場合に、ホストは非同期になります。
論理ネットワークの編集 ウィンドウを使用せずにホストで設定変更を行った。以下に例を示します。
- 物理ホストの VLAN 識別子の変更
- 物理ホストの カスタム MTU の変更
- ホストを別のデータセンターに移動した際、そのデータセンターに名前は同じだが異なる値/パラメーターが設定されたネットワークが存在した。
- ホストからブリッジを手動で削除して、ネットワークの 仮想マシンネットワーク プロパティーを変更した。
- ホストのネットワーク設定 ウィンドウを使用して定義を更新し、その変更を保存する際に ネットワーク設定を保存 チェックボックスを選択しなかった。この場合、ホストは再起動後に非同期になります。
ホストの非同期化の防止
以下に示すベストプラクティスに従うことで、ホストが非同期になるのを防ぐことができます。
- ホストのネットワーク設定 ウィンドウで行った変更を保存する際に、必ず ネットワーク設定を保存 チェックボックスを選択する (デフォルトで選択されています)。
- ホスト上でローカルに変更を加えずに、管理ポータルを使用して変更を行う。
- 「ホストの VLAN 設定の編集」の手順に従って VLAN 設定を編集する。
ホストの同期
ホストのネットワークインターフェース定義を同期するには、Manager からの定義を使用してそれらをホストに適用します。それらが希望する定義でなければ、ホストの同期後に管理ポータルから定義を更新します。ホストネットワークの同期には、3 つのレベルがあります。
- 論理ネットワークレベル
- ホストレベル
- クラスターレベル
ホストの設定が更新されている間、そのステータスが以下のように表示されます。
- ホストの ネットワークインターフェース タブの各ネットワークインターフェースの下に、更新中であることを示すアイコン が表示されます。
Networks updating のステータスが以下のように表示されます。
-
ホストの ステータス 列 (
ウィンドウ) - ホストの ステータス 列 (コンピュート > クラスター ウィンドウでクラスターを選択し、ホスト タブにアクセス)
- ホストの ネットワークデバイスのステータス 列 (ネットワーク > ネットワーク ウィンドウでネットワークを選択し、ホスト タブにアクセス)
-
ホストの ステータス 列 (
論理ネットワークレベルでのホストネットワークの同期
-
をクリックします。 - ホスト名をクリックし、詳細ビューを表示します。
- ネットワークインターフェース タブをクリックします。
- ホストネットワークを設定 をクリックします。
- カーソルで非同期のネットワークをポイントし、鉛筆のアイコンをクリックすると、ネットワークの編集 ウィンドウが開きます。
- ネットワークを同期 のチェックボックスを選択します。
- OK をクリックします。
- 環境をリブートした時に変更が維持されるようにするには、ホストのネットワーク設定 ウィンドウで ネットワーク設定を保存 のチェックボックスを選択します。
- OK をクリックします。
ホストレベルでのホストネットワークの同期
- ホストの ネットワークインターフェース タブで 全ネットワークの同期 ボタンをクリックし、ホストの非同期ネットワークインターフェースをすべて同期します。
クラスターレベルでのホストネットワークの同期
- クラスターの 論理ネットワーク タブで 全ネットワークの同期 ボタンをクリックし、クラスターレベルで非同期論理ネットワークの定義をすべて同期します。
REST API を使用してホストのネットワークを同期することもできます。『REST API Guide』の「syncallnetworks」を参照してください。
6.4.4. ホストの VLAN 設定の編集
ホストの VLAN 設定を変更するには、そのホストを Manager から削除し、再設定してから、Manager に再度追加する必要があります。
ネットワークの同期を維持するには、以下の手順を実施します。
- ホストをメンテナンスモードに切り替えます。
- ホストから管理ネットワークを手動で削除します。これにより、新しい VLAN を介してホストにアクセスできるようになります。
- ホストをクラスターに追加します。管理ネットワークに直接接続されていない仮想マシンは、ホスト間で安全に移行することができます。
管理ネットワークの VLAN ID が変更されると、以下のような警告が表示されます。
管理ネットワークの特定のプロパティー (例: VLAN、MTU) を変更すると、配下のネットワークインフラストラクチャーがそのような変更に対応するように設定されていない場合には、データセンター内でのホストへの接続が切断される可能性があります。操作を続行してもよろしいですか?
続行すると、データセンター内の全ホストが Manager に接続できなくなり、新規管理ネットワークへのホストの移行は失敗します。管理ネットワークは「非同期」と報告されます。
管理ネットワークの VLAN ID を変更した場合には、ホストを再インストールして 新しい VLAN ID を適用する必要があります。
6.4.5. 論理ネットワークを使用した単一ネットワークインターフェースへの複数の VLAN 追加
単一のネットワークインターフェースに複数の VLAN を追加することにより、1 台のホスト上のトラフィックを分離することができます。
そのためには、あらかじめ複数の論理ネットワークを作成しておく必要があります。それらの論理ネットワークにはすべて、新規論理ネットワーク または 論理ネットワークの編集 のウィンドウで VLAN タグ付けを有効にする のチェックボックスにチェックを入れてください。
論理ネットワークを使用したネットワークインターフェースへの複数の VLAN 追加
-
をクリックします。 - ホスト名をクリックし、詳細ビューを表示します。
- ネットワークインターフェース タブをクリックします。
- ホストネットワークを設定 をクリックします。
- VLAN タグの付いた論理ネットワークを物理ネットワークインターフェースの横にある 割り当て済み論理ネットワーク のエリアにドラッグします。VLAN タグ付けにより、物理ネットワークインターフェースに複数の論理ネットワークを割り当てることができます。
論理ネットワークを編集します。
- カーソルで割り当て済み論理ネットワークをポイントし、鉛筆のアイコンをクリックします。
- 論理ネットワークの定義がホスト上のネットワーク設定と同期されていない場合には、ネットワークを同期 のチェックボックスを選択します。
次のいずれかの ブートプロトコル を選択します。
- なし
- DHCP
- 静的
- IP アドレス と ネットマスク / ルーティングプレフィックス を入力します。
- OK をクリックします。
- ネットワークのチェックを実行するには、ホストと Engine 間の接続を検証 のチェックボックスを選択します。この検証は、ホストがメンテナンスモードに入っている場合にのみ機能します。
- ネットワーク設定を保存 チェックボックスを選択します。
- OK をクリックします。
クラスター内のホストの NIC を編集して、各ホストに論理ネットワークを追加します。この作業が完了すると、ネットワークが稼働するようになります。
この手順を繰り返して、各ホストで同じネットワークインターフェースを選択/編集し、単一のネットワークインターフェースに異なる VLAN タグの付いた論理ネットワークを各ホストに追加することができます。
ホストの設定が更新されている間、そのステータスが以下のように表示されます。
- ホストの ネットワークインターフェース タブの各ネットワークインターフェースの下に、更新中であることを示すアイコン が表示されます。
Networks updating のステータスが以下のように表示されます。
-
ホストの ステータス 列 (
ウィンドウ) - ホストの ステータス 列 (コンピュート > クラスター ウィンドウでクラスターを選択し、ホスト タブにアクセス)
- ホストの ネットワークデバイスのステータス 列 (ネットワーク > ネットワーク ウィンドウでネットワークを選択し、ホスト タブにアクセス)
-
ホストの ステータス 列 (
6.4.6. ホストネットワークへの追加の IPv4 アドレスの割り当て
ovirtmgmt 管理ネットワークなどのホストネットワークは、初回の設定では IP アドレスが 1 つのみで作成されます。このため、NIC の設定ファイル (例: /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth01) に複数の IP アドレスが設定されている場合でも、ホストネットワークに割り当てられるのは最初にリストされている IP アドレスのみとなります。ストレージへの接続や、同じ NIC を使用する別のプライベートサブネット上のサーバーへの接続に、追加の IP アドレスが必要となる場合があります。
vdsm-hook-extra-ipv4-addrs
フックにより、ホストネットワークに追加の IPv4 アドレスを設定することができます。フックに関する詳しい情報は、「付録A VDSM とフック」を参照してください。
以下の手順では、追加の IP アドレスを設定する各ホストでホスト固有のタスクを実行する必要があります。
ホストネットワークへの追加の IPv4 アドレスの割り当て
追加の IPv4 アドレスを設定するホストに VDSM フックパッケージをインストールします。このパッケージは、Red Hat Virtualization Host ではデフォルトで利用可能ですが、Red Hat Enterprise Linux ホストにはインストールする必要があります。
# yum install vdsm-hook-extra-ipv4-addrs
Manager で以下のコマンドを実行してキーを追加します。
# engine-config -s 'UserDefinedNetworkCustomProperties=ipv4_addrs=.*'
ovirt-engine
サービスを再起動します。# systemctl restart ovirt-engine.service
-
管理ポータルで
をクリックします。 - ホスト名をクリックし、詳細ビューを表示します。
- ネットワークインターフェース タブをクリックして、ホストネットワークを設定 をクリックします。
- カーソルで割り当て済み論理ネットワークをポイントして鉛筆のアイコンをクリックし、ホストのネットワークインターフェースを編集します。
- カスタムプロパティー のドロップダウンリストから ipv4_addr を選択して追加の IP アドレスとプレフィックス (例: 5.5.5.5/24) を指定します。IP アドレスを複数指定する場合にはコンマで区切る必要があります。
- OK をクリックします。
- ネットワーク設定を保存 チェックボックスを選択します。
- OK をクリックします。
追加の IP アドレスは Manager には表示されませんが、ホストで ip addr show
コマンドを実行すると、追加されているかどうかを確認できます。
ホストの設定が更新されている間、そのステータスが以下のように表示されます。
- ホストの ネットワークインターフェース タブの各ネットワークインターフェースの下に、更新中であることを示すアイコン が表示されます。
Networks updating のステータスが以下のように表示されます。
-
ホストの ステータス 列 (
ウィンドウ) - ホストの ステータス 列 (コンピュート > クラスター ウィンドウでクラスターを選択し、ホスト タブにアクセス)
- ホストの ネットワークデバイスのステータス 列 (ネットワーク > ネットワーク ウィンドウでネットワークを選択し、ホスト タブにアクセス)
-
ホストの ステータス 列 (
6.4.7. ホストネットワークインターフェースへのネットワークラベルの追加
ネットワークラベルを使用することによって、ホストネットワークインターフェースへの論理ネットワーク割り当てに伴う管理ワークロードを大幅に簡素化することができます。
ロールネットワーク (例: 移行ネットワークやディスプレイネットワークなど) にラベルを設定すると、そのネットワークが全ホストに一括でデプロイされます。このようなネットワークの一括追加は、DHCP を使用して処理されます。この方法による一括デプロイは、静的アドレスを入力する方法よりも優先されます。これは、多数の静的 IP アドレスを入力する作業が性質上スケーラブルでないことが理由です。
ホストのネットワークインターフェースにラベルを追加するには、2 とおりの方法があります。
- ホストのネットワーク設定 ウィンドウから手動で追加する
- LLDP Labeler を使用して自動的に追加する
ホストネットワークインターフェースへのネットワークラベルの手動追加
-
をクリックします。 - ホスト名をクリックし、詳細ビューを表示します。
- ネットワークインターフェース タブをクリックします。
- ホストネットワークを設定 をクリックします。
- ラベル をクリックして [新規ラベル] を右クリックします。ラベルを付ける物理ネットワークインターフェースを選択します。
- ラベル のテキストフィールドにネットワークラベル名を入力します。
- OK をクリックします。
ホストネットワークインターフェースへのネットワークラベルの自動追加
LLDP Labeler サービスにより、指定したクラスターのホストネットワークインターフェースにラベルを割り当てるプロセスを自動化することができます。
デフォルトでは、LLDP Labeler サービスは 1 時間毎に実行するように設定されています。このオプションは、NIC、スイッチ、ケーブル等のハードウェアを変更する場合、またはスイッチ設定を変更する場合に役立ちます。
前提条件
- インターフェースが Juniper スイッチに接続されていること
-
LLDP を使用して
ポート VLAN
に対応するように Juniper スイッチが設定されていること
手順
テキストエディターで
/etc/ovirt-lldp-labeler/conf.d/ovirt-lldp-credentials.conf
を開き、以下のように Manager のユーザー名およびパスワードを設定します。-
username
: Manager の管理者のユーザー名。デフォルトはadmin@internal
です。 -
password
: Manager の管理者のパスワード。デフォルトは123456
です。
-
テキストエディターで
etc/ovirt-lldp-labeler/conf.d/ovirt-lldp-credentials.conf
を開き、以下のように LLDP Labeler サービスを設定します。-
clusters
: サービスを実行するクラスターのコンマ区切りリスト。ワイルドカードを使用することができます。たとえば、Cluster*
と定義すると、Cluster
で始まるすべてのクラスターで LLDP Labeler が実行されます。データセンター内の全クラスターでサービスを実行するには、*
と入力します。デフォルトはDef*
です。 -
api_url
: Manager の API の完全な URL。デフォルトはhttps://ovirt-engine/ovirt-engine/api
です。 -
ca_file
: カスタム証明書ファイルへのパス。カスタム証明書を使用しない場合には、この値は空欄のままにしてください。デフォルトは空欄です。 -
auto_bonding
: LLDP Labeler のボンディング機能を有効にします。デフォルトはtrue
です。 -
auto_labeling
: LLDP Labeler のラベル機能を有効にします。デフォルトはtrue
です。
-
-
オプションとして、異なる時間間隔でサービスが実行されるように設定します。テキストエディターで
etc/ovirt-lldp-labeler/conf.d/ovirt-lldp-labeler.timer
を編集し、OnUnitActiveSec
の値を変更します。デフォルトは1h
です。 以下のコマンドを実行してサービスを有効にします。
# systemctl enable --now ovirt-lldp-labeler
オプションとして、サービスを手動で呼び出すには、以下のコマンドを実行します。
# /usr/bin/python /usr/share/ovirt-lldp-labeler/ovirt_lldp_labeler_cli.py
ホストネットワークインターフェースにネットワークラベルが追加されました。同じラベルで新規作成される論理ネットワークはいずれも、そのラベルが付いたホストネットワークインターフェースに自動的に割り当てられます。また、論理ネットワークからラベルを削除すると、その論理ネットワークは、そのラベルが付いた全ホストネットワークインターフェースから自動的に削除されます。
ホストの設定が更新されている間、そのステータスが以下のように表示されます。
- ホストの ネットワークインターフェース タブの各ネットワークインターフェースの下に、更新中であることを示すアイコン が表示されます。
Networks updating のステータスが以下のように表示されます。
-
ホストの ステータス 列 (
ウィンドウ) - ホストの ステータス 列 (コンピュート > クラスター ウィンドウでクラスターを選択し、ホスト タブにアクセス)
- ホストの ネットワークデバイスのステータス 列 (ネットワーク > ネットワーク ウィンドウでネットワークを選択し、ホスト タブにアクセス)
-
ホストの ステータス 列 (
6.4.8. ホストの完全修飾ドメイン名の変更
ホストの完全修飾ドメイン名を変更するには、以下の手順に従ってください。
ホストの完全修飾ドメイン名の更新
- ホストをメンテナンスモードに切り替えて、仮想マシンが別のホストにライブマイグレーションされるようにします。詳しい説明は、「ホストのメンテナンスモードへの切り替え」を参照してください。または、全仮想マシンを手動でシャットダウンして、別のホストに移行します。詳しくは、『仮想マシン管理ガイド』の「手動での仮想マシン移行」のセクションを参照してください。
- 削除 をクリックしてから OK をクリックし、管理ポータルからホストを削除します。
ホスト名を更新するには、
hostnamectl
ツールを使用します。その他のオプションについては、『Red Hat Enterprise Linux 7 ネットワークガイド』の「ホスト名の設定」の章を参照してください。# hostnamectl set-hostname NEW_FQDN
- ホストをリブートします。
- Manager でホストを再登録します。詳しい情報は「Red Hat Virtualization Manager へのホストの追加」を参照してください。