24.3. インストール後の問題


24.3.1. リモートグラフィカルデスクトップと XDMCP

X Window System をインストールしており、グラフィカルログインマネージャーを使用して Red Hat Enterprise Linux システムにログインする場合は、XDMCP ( X Display Manager Control Protocol )を有効にします。このプロトコルにより、ユーザーは、X Window System と互換性のあるクライアント(ネットワーク接続されたワークステーションや X11 ターミナルなど)からデスクトップ環境にリモートでログインできます。
XDMCP を使用したリモートログインを有効にするには、vinano などのテキストエディターで Red Hat Enterprise Linux システムの /etc/gdm/custom.conf ファイルを編集します。[xdcmp] セクションで、Enable=true の行を追加し、ファイルを保存してテキストエディターを終了します。
この変更を有効にするには、X Window System を再起動する必要があります。まず、ランレベル 4 に切り替えます。
/sbin/init 4
グラフィカルディスプレイが閉じ、ターミナルのみが残ります。login: プロンプトが表示されたら、ユーザー名とパスワードを入力します。
次に、ターミナルで root として、ランレベル 5 に切り替えて、グラフィカルインターフェイスに戻り、X11 サーバーを起動します。
/sbin/init 5
クライアントマシンから、X を使用してリモート X11 セッションを開始します。以下に例を示します。
X :1 -query s390vm.example.com
このコマンドは、XDMCP を使用してリモート X11 サーバーに接続し( s390vm.example.com をリモート X11 サーバーのホスト名に置き換え)、X11 サーバーシステムのディスプレイ :1 にリモートのグラフィカルログイン画面を表示します(通常は Ctrl-Alt-F8 キーの組み合わせを使用してアクセスできます)。
nested X11 サーバーを使用してリモートデスクトップセッションにアクセスすることもできます。これにより、リモートデスクトップが現在の X11 セッションの画面として開きます。Xnest を使うと、ユーザーはローカルの X11 セッション内にネストされたリモートデスクトップを開くことができます。たとえば、以下のコマンドを使用して Xnest を実行し、s390vm.example.com をリモート X11 サーバーのホスト名に置き換えます。
Xnest :1 -query s390vm.example.com
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