12.4. ホストエントリーの無効化と再有効化
アクティブなホストは、ドメイン内の他のサービスやホスト、ユーザーからアクセス可能です。アクティビティーからホストを削除する必要がある場合もあります。ただし、ホストを削除するとエントリーや関連する設定もすべて完全に削除されてしまいます。
12.4.1. ホストエントリーの無効化
ホストを無効にすると、ホストをドメインから永久に削除することなくドメインユーザーがホストにアクセスすることを防ぎます。これには、host-disable コマンドを使用します。
以下に例を示します。
[jsmith@ipaserver ~]$ kinit admin [jsmith@ipaserver ~]$ ipa host-disable server.example.com
重要
ホストエントリーを無効にすると、そのホストが無効になるだけではありません。そのホストで設定されているすべてのサービスも無効にします。
12.4.2. ホストの再有効化
このセクションでは、無効な IdM ホストを再度有効にする方法を説明します。
ホストを無効にすると、アクティブなキータブが強制的に削除され、設定エントリーを変更せずにホストが IdM ドメインから削除されます。
ホストを再度有効にするには、以下を追加して、ipa-getkeytab コマンドを使用します。
- キータブを要求する IdM サーバーを指定する
-s
オプション - プリンシパル名を指定する
-p
オプション - キータブを保存するファイルを指定する
-k
オプション
たとえば、
client.example.com
の server.example.com
から新規ホストキータブを要求し、キータブを /etc/krb5.keytab
ファイルに保存するには、次のコマンドを実行します。
$ ipa-getkeytab -s server.example.com -p host/client.example.com -k /etc/krb5.keytab -D "cn=directory manager" -w password
注記
管理者の認証情報を使用して、
-D "uid=admin,cn=users,cn=accounts,dc=example,dc=com"
を指定することもできます。認証情報は、ホストのキータブの作成を許可されたユーザーに対応することが重要です。
ipa-getkeytab コマンドをアクティブな IdM クライアントまたはサーバーで実行する場合は、ユーザーが、kinit admin などを使用して TGT を取得した場合に、LDAP 認証情報 (
-D
および -w
) を使用せずに実行できます。無効化されたホストでコマンドを直接実行するには、LDAP 認証情報を提供して IdM サーバーに認証します。